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side ym
噂話が俺の耳に届いてすぐに、
職員室に行こうとしたら、
俺を探していただいちゃんに止められた。
「離して、だいちゃん！」
「待って、山田。今いのちゃんが上手くやってくれてる。光くんも話合わせてくれてるから」
俺の知らないところで、全部が動いてる。
「俺はなにも出来ないの？」
「出来ない。俺たちが教師で、山田が生徒であるかぎり、俺たちはお前を守らなきゃならない」
「守るってなに？だって俺と伊野尾ちゃん何もないじゃん」
「それは分かってるけど、噂ってそんな簡単に消えるもんじゃない。いくら真実を言ったって通らないこともある。今山田がその状態で出ていくのは得策じゃない」
結局俺は、ただ好き好き言ってたガキで、
こうなった今は守られるしかない存在。
「俺、ただの迷惑なやつじゃん…っ」
泣くつもりなんてなかったのに、
これじゃいよいよ子供みたいだ。
「いのちゃん、奥の手があるって言ってたけど、たぶんろくなことじゃないと思う。でも、いのちゃんが決めたことだから、我慢してな」
泣いてる俺に諭すようにいうだいちゃんは
日頃生徒にからかわれる先生でも、
すごく年の差を感じさせられた。
俺の噂を書き消すように
広まった伊野尾ちゃんの見合い話。
だいちゃんの言う通り奥の手なんて
ろくなもんじゃない。
「大丈夫だよ。どうせ見合いしたっていのちゃんは振られるから」
廊下にいた俺を見つけて、
だいちゃんはこそっとそう言ってくれたけど
俺のためにそこまでした伊野尾ちゃんに
ただただ申し訳なかった。
伊野尾ちゃんって呼ぶのをやめた。
ちゃんと敬語を使うようにした。
駐車場で待ち伏せしなくなった。
光くんのカフェに行かなくなった。
伊野尾先生と本当の教師と生徒になった。
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雨のち雨(プロフ) - こここここさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)！短編１話だけですが、あげさせていただきました！ (4月7日 12時) (
レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
こここここ(プロフ) - こんにちは。このお話大好きです。幸せになってからの二人のその後も読んでみたいです。 (4月7日 7時) (レス) @page14 id: 60de11d6bd (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - inunekoさん» コメントありがとうございます！そう思っていただけたなら嬉しいです(*^^*)最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (3月29日 7時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
inuneko(プロフ) - 終わり方素敵すぎます…！2人とも可愛すぎる〜 (3月29日 0時) (レス) @page14 id: 9eb63571d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨のち雨 | 作成日時：2024年3月3日 23時
