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「いたー!!!」


カフェで俺と目が合うなり、
大声で近づいてきた山田の頭を力の限り叩いた。


「いっってっ」

「馬鹿!大声だすなよ!」

「ごめん、だって…何回来てもだいちゃんしか会わないんだもん」

「いいだろ、だいちゃんでも。あと有岡先生な」


嬉しそうに俺の向かいに座ると


「私服も素敵だね」


とナチュラルに言ってくるから恐ろしい。


「はい、お待たせしました。いのちゃんのココア。
 山田は何にする?いつものコーヒー?」

「うん!ありがとう光くん」

「、、、待って。いつのまにそんな関係?」

「山田は今やいのちゃんより常連だから」


自慢気な顔で見てくる山田は
髪もセットされていて、本当のモデルみたい。


「伊野尾ちゃんはこの後なにするの?」

「んー、買い物かなぁ」

「ふーん」

「ついてくんなよ」

「分かってるよ。ここ以外では会うなってだいちゃんにも釘刺されてる」


そんな話、してたんだ。
だいちゃんの言うことには山田は聞き分けがいい。


「山田はなにするの?」

「妹とお菓子作る」


山田は少し恥ずかしそうに言った。


「え?」

「なに?男が作ったら変?妹が好きな人にチョコあげたいんだって。誕生日だから」

「ははは、違う違う!変じゃないよ!意外だっただけ。いいじゃん。お菓子。光だって得意だよ。ここのお菓子も光が作ってるんだし」

「じゃあ伊野尾ちゃんの分も作ったら食べてくれたりする?」

「うん、食べたい。あ、でも気持ちは込めるなよ?
 義理ならもらう」


じゃあ月曜日持っていく!と笑う山田に
楽しみにしてると、返事をして席を立った。


「もう帰んの?せっかく山田と会えたのに」

「また来るよ」


と、光に手を振って店をあとにした。

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雨のち雨(プロフ) - こここここさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)!短編1話だけですが、あげさせていただきました! (4月7日 12時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
こここここ(プロフ) - こんにちは。このお話大好きです。幸せになってからの二人のその後も読んでみたいです。 (4月7日 7時) (レス) @page14 id: 60de11d6bd (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - inunekoさん» コメントありがとうございます!そう思っていただけたなら嬉しいです(*^^*)最後までお付き合いくださりありがとうございました! (3月29日 7時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
inuneko(プロフ) - 終わり方素敵すぎます…!2人とも可愛すぎる〜 (3月29日 0時) (レス) @page14 id: 9eb63571d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨のち雨 | 作成日時:2024年3月3日 23時

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