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「どうだ！」
と、駐車場に俺が着くなり
全教科の成績表を見せてくる山田は
すごく誇らしげだ。
「カンニングした？」
「寝る間も惜しんで頑張ったんだけど！？」
「ごめんごめん。冗談」
山田はさも当たり前かのように
車に乗り込んでくる。
「ね、約束守ってよ」
「分かってる、携帯貸して」
「え、番号教えてくれんの？」
「なわけないでしょ。はい。」
山田に返した携帯の画面には
俺のお気に入りのカフェのホームページ。
「ここに行ったら伊野尾ちゃんいんの？」
「たまにね」
「ありがとう！」
と笑顔で言った山田は
嬉しそうに画面を保存してる。
「いつもいるわけじゃないよ」
「うん！」
「そんな嬉しいもん？」
「うん！」
「そう」
家に着くまでずっと山田はご機嫌だった。
仕事が休みの土曜の昼間、
久々にカフェに行くと、だいちゃんがいた。
「来てたんだ」
「最近、新しい豆が入ってね、お気に入りなんだ」
ちょうどこの店のマスターが
そのコーヒーを運んできた。
「いのちゃんもどう？だいちゃんお気に入りだよ」
そう声をかけてきたマスター、光は
だいちゃんと俺の幼なじみ。
そのままなぜか俺たちが座っていたテーブルに
一緒に座った。
「店は？」
「バイトの子達が頑張ってくれてるから大丈夫」
俺の問いにピースを見せつけると、
「それよりも、来たよ、山田くん」
とニヤニヤと笑いながら言った。
しゃべったなとだいちゃんを睨むと、
「だって俺が来てるときに山田が来たんだもん。失礼なんだよ、あいつ。だいちゃんかよってガッカリしてんの」
なんとなく想像できて笑ってしまう。
「でもまじでイケメンだった。びっくりした」
「でしょ？やばいっしょ？なのにいのちゃんなんだぜ？」
「なにその言い方。俺って魅力的じゃん」
「「いや〜」」
２人して首を傾げるな！
この中で絶対俺が１番モテてる！
「モテてるっていってもなぁ」
「ねぇ〜？」
「お前ら嫌い」
ブスくれる俺を見て笑う２人だけど
なんだかんだ居心地がいい。
「ひかる、俺も注文する」
「はいはい」
メニュー表を見て、ココアを注文した。
その日、山田に会うことはなかった。
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雨のち雨(プロフ) - こここここさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)！短編１話だけですが、あげさせていただきました！ (4月7日 12時) (
レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
こここここ(プロフ) - こんにちは。このお話大好きです。幸せになってからの二人のその後も読んでみたいです。 (4月7日 7時) (レス) @page14 id: 60de11d6bd (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - inunekoさん» コメントありがとうございます！そう思っていただけたなら嬉しいです(*^^*)最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (3月29日 7時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
inuneko(プロフ) - 終わり方素敵すぎます…！2人とも可愛すぎる〜 (3月29日 0時) (レス) @page14 id: 9eb63571d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨のち雨 | 作成日時：2024年3月3日 23時
