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「なにやってんの」
「なんとなく、会いたくなって」
全校の女子が悲鳴あげそうなセリフだな。
「はいはい。はやく帰りなよ」
頭を撫でて横を通りすぎようとすれば
「ガキ扱いすんなよ」
と手を振り払われた。
「俺からしたらじゅうぶんガキだよ」
山田の綺麗な顔が苦しそうに歪む。
少し胸が痛んだけど、事実だから仕方ない。
だいちゃんの言う通り、教師と生徒だから。
「まぁ、でも今日だけ特別に車で送ってやらんこともない」
だから、これは俺の気まぐれ。
「本当？やった！」
ほら、やっぱりガキ。すぐ喜ぶ。
山田の家まで車を走らせるなか
助手席からの視線がつらい。
「いくらなんでも見すぎじゃない？」
「目に焼き付けとこうと思って」
そう言いながら、カシャッとカメラ音まで聞こえた。
「お前さ、俺のことよく知らないから好き何て言えるんだよ」
「そう？」
「俺の過去の恋愛遍歴知らないでしょ？有岡先生も引くくらいだよ」
「来るもの拒まず、男でも女でもいらっしゃい？」
え…？
思わず凝視すると、ニヤッと笑う山田。
「前、見ないと危ないよ？」
そう言われ、慌てて視線を前に戻した。
「俺の姉貴が伊野尾ちゃんの元カノなんだよ」
「、、、なるほどね」
「だから、俺の家で1回会ったことあんの」
３日くらいで別れたらしいから
会ったのは１回だけだと言う。
山田のお姉さんもなかなかな恋愛体質らしく
家に呼んでも俺が手を出さなかったから
想像してたのと違っていたらしい。
そんな理由で３日で振られた俺可哀相だな。
「じゃあまた明日学校で。寝坊すんなよ」
山田はシートベルトを外すと、
「俺ね、伊野尾ちゃんと家で会った時に一目惚れしたんだ。だから、新任で紹介されたとき運命だと思ったんだよ」
送ってくれてありがとう、と
アイドル並みのスマイルを残して車から降りていった。
「あ、うん」
なんて返事しかできず、
外で手を振って見送ってくれる山田に
俺も軽く振り返して車を発進させた。
「イケメンってすごいな…」
運命だって…
ドラマみたいなセリフを
あんな顔で言われるもんだから
心臓が音をたててしまったのも許してほしい。
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雨のち雨(プロフ) - こここここさん» 嬉しいコメントありがとうございます(*^^*)！短編１話だけですが、あげさせていただきました！ (4月7日 12時) (
レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
こここここ(プロフ) - こんにちは。このお話大好きです。幸せになってからの二人のその後も読んでみたいです。 (4月7日 7時) (レス) @page14 id: 60de11d6bd (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - inunekoさん» コメントありがとうございます！そう思っていただけたなら嬉しいです(*^^*)最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (3月29日 7時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
inuneko(プロフ) - 終わり方素敵すぎます…！2人とも可愛すぎる〜 (3月29日 0時) (レス) @page14 id: 9eb63571d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨のち雨 | 作成日時：2024年3月3日 23時
