バイト先の好きな人(ymin) (ページ21)

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俺の恋人の伊野尾さんページ21

「お待たせしましたっ」

少し息が荒れている俺を見て、目を丸くする伊野尾さん。

「あれ？もう終わり？」

「店長が帰っていいって、行きましょ」

嬉しそうに笑う伊野尾さんに俺の心臓がきゅんっと鳴る。

駅近くの公園のベンチに２人ならんで座る。

「寒くないですか？」

「うん。大丈夫」

冬は終わったといえ、夜はまだ寒い。

「ねぇ、山田くんはいつまで俺に敬語使うの？」

少しすねたような口調で伊野尾さんは俺を見る。

「あ、つい、くせで…気を付けます、、、気を付ける」

「こ、恋人から敬語使われるのは寂しいんだからね」

あぁ、本当に可愛い。恋人っていうワードを言うだけで耳まで真っ赤にしている伊野尾さん。今まで恋愛はしてきているはずなのに、こんな反応をよく見せるから、俺が初めてだっけって勘違いしそうになる。

そんな反応をする伊野尾さんが可愛くて仕方なくて、いじわるな心が顔をのぞかせるのは許して欲しい。

俺が近づいたことで、固まる伊野尾さんに笑みを浮かべ、耳元にそっと唇をよせる。

「もう寂しい思いなんてさせないようにするよ、けい。」

囁かれた耳を両手で押さえて、顔を真っ赤にさせる恋人に俺はそっとキスをした。

End

最後までお付き合いいただきありがとうございました。