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伊野尾ちゃんの前にココアを置いて、熱いから気をつけてねと声をかけた。
伊野尾ちゃんの隣に座って、どうやって話を切り出そうかと考えていたら、伊野尾ちゃんから話し出してくれた。
少し自虐的な笑みを浮かべたりしながら、ただ、静かに淡々と。
連絡が来た経緯、急におかしくなった彼、気づいたときにはもう逃げ方が分からなかったこと。考えるのがめんどくさくなったこと。
伊野尾ちゃんが話し終わったタイミングで伊野尾ちゃんの携帯が鳴りだした。
ポケットから出した携帯には、伊野尾ちゃんを苦しめてるあいつの名前。
「出ないで。」
「でも…出ないと、怒るから」
伊野尾ちゃんの手をなるべく優しく掴んで、携帯をその手から抜き取った。
鳴り止んだ着信音。その後に連続で送られてくるメッセージ。
【今どこにいるの？】
【仕事終わってるよね？】
【誰の家？】
【慧の家じゃないよね？】
「え？」
伊野尾ちゃんの声は震えていた。携帯の画面には次々に来るメッセージ。
「場所、ばれてるね。GPSつけられてる？」
「し、知らない。分かんないっ！どうしよう、山田の家…来たりしたらっ、、、ごめん、俺がっ」
「違う、伊野尾ちゃん、違うよ。相手がおかしいの。伊野尾ちゃんは悪くないから。それにここセキュリティしっかりしてるし、来たとしても入れない。」
呼吸が乱れている伊野尾ちゃんに、そう声をかけながら、体を抱き寄せて、背中をさする。
呼吸が落ち着くように、少しでも安心できるように。
これもうほぼストーカーだよ。
このまま家に返す方が心配。
それに、こんなに伊野尾ちゃん怯えさせて…。
怒りが次から次へと沸いてくるけど、ここは冷静にならなくちゃいけない。
「とりあえず、俺電話してもいい？この人に」
「は？なに言ってんの？」
「伊野尾ちゃん体調悪いから一時的に俺の家で過ごすよう事務所に言われてるってことにする。ついでに携帯壊れたことにする。」
「いや、さすがにそこまで…迷惑かけらんない。本当に何してくるか分かんないし…」
「別に何されたって正直どうでもいい。伊野尾ちゃんをあんなやつのとこに行かせない。」
待ってって止めようとする伊野尾ちゃんを無視して、伊野尾ちゃんの携帯を見ながら自分の携帯に、あいつの番号を打ち込んでいく。それから、伊野尾ちゃんの携帯の電源を切った。
prrr…
電話はすぐに繋がった。
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雨のち雨(プロフ) - ひとみさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます(*^^*)嬉しいです！また次の作品ありましたら、よろしくお願いします！ (3月3日 13時) (
レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - 完結おめでとうございます。メンバーみんなが笑顔になれて良かったです!! 雨のち雨さんのymin大好きなのでまたお願いします♪ (3月3日 10時) (レス) @page34 id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - 深空さん» コメントありがとうございます。前作もたくさん読んでくださり嬉しいです(*^^*)！最後までよろしくお願いします！ (2月26日 19時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
深空(プロフ) - はじめまして。前作の素直に恋してが大好きで何回も読み返しているので、新作嬉しいです(*´˘`*)♡続きも楽しみにしてます⑅◡̈*！ (2月26日 19時) (レス) id: e81f859398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨のち雨 | 作成日時：2024年2月26日 1時
