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「伊野尾ちゃん？」
呼ぶ声に反応して、ゆっくりと視線をこちらに向ける伊野尾ちゃんは、少し目を見開き驚くと、すぐにいつも見せるふにゃりとした顔をみせた。
「やまちゃんじゃん。」
「傘は？風邪ひくでしょ！」
そう言いながら、足早に近づき、傘を濡れた彼の方へ傾けた。
「へへへ。人待ってるんだけど、こんなに強くなると思わなくってさ。」
「せめて屋根のあるところで待ちなよ。」
「ま、でも、やまちゃんに会えてラッキー！」
テンション高めに声をあげてるけど、よく見ると寒さでか、体が小刻みに震えてる。
「いつから待ってるの？まだ来ないの？その人。」
「あー、うん…分かんない。」
苦笑いをして視線を外す伊野尾ちゃんに少し違和感。
「けい！」
知らない声に振り返ると、傘を持った背の高い男が歩いてくる。
裕翔くらい高いな。
あれ？この顔どこかで…。
「お疲れ〜」
いつもの気の抜けた声がしたと同時に俺の視界もさえぎられ、まるで俺を隠すように伊野尾ちゃんが立っていた。
伊野尾ちゃんの背中越しに男と目があう。
あれ？なんか俺睨まれてる？
「誰？」
名前呼んだ時とは違う低い声。
すごく嫌な感じ。
「今偶然あって、傘いれてくれてたの。それだけ。」
「あ、はじめまして。同じ事務所でメンバーの山田です。」
慌てて伊野尾ちゃんの背中から顔だし、挨拶すると、さっきの無表情とは変わって爽やかな笑顔見せてくれた。
ただ、目の奥が笑ってない。
失礼だけど、ちょっと気味悪いな…。
「こちらこそはじめまして。僕モデルやってる…
「あ！！すみません気づかなくって。分かります。何度かお見かけしたことあります。」
「光栄です！山田さんに知っていてもらえるなんて！」
直接的には関わったことはないけど撮影スタジオなんかで見かけたことはある…たまにバラエティなんかにもでてるモデルさん。
伊野尾ちゃん仲良かったんだ…。
「慧と仲良かったんですね？」
「え？」
あまりの冷たい声に思わず聞き返した。
笑ってるけど笑ってないって感じ。
むしろ怒ってる？
「メンバーだよ？悪かったらそれはそれで問題でしょ。」
伊野尾ちゃんが俺の変わりに返事をする。
「寒いからもう行こう。」
男の傘に入り、腕を掴んだ伊野尾ちゃんは背の高い相手の顔を見上げにこりと微笑んだ。
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雨のち雨(プロフ) - ひとみさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます(*^^*)嬉しいです！また次の作品ありましたら、よろしくお願いします！ (3月3日 13時) (
レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - 完結おめでとうございます。メンバーみんなが笑顔になれて良かったです!! 雨のち雨さんのymin大好きなのでまたお願いします♪ (3月3日 10時) (レス) @page34 id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)
雨のち雨(プロフ) - 深空さん» コメントありがとうございます。前作もたくさん読んでくださり嬉しいです(*^^*)！最後までよろしくお願いします！ (2月26日 19時) (レス) id: f308a3c4d4 (このIDを非表示/違反報告)
深空(プロフ) - はじめまして。前作の素直に恋してが大好きで何回も読み返しているので、新作嬉しいです(*´˘`*)♡続きも楽しみにしてます⑅◡̈*！ (2月26日 19時) (レス) id: e81f859398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨のち雨 | 作成日時：2024年2月26日 1時
