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2人で外に出てはじめてAを助手席に乗せる。
車を買ってから俺の車の助手席は
ずっとあいていて
Aの特等席となることは間違いない。
この車もA専用ぐらいの勢いで
A専用のものを取り揃えた。
A専用のブランケットと
クッションをずっと前から常備していて
やっと役立てる日がきた。
俺の車の中はAのものでいっぱいだ。
「寒くない？暖房いる？」
寒そうな生足にブランケットをかけてAに問い掛ければ
『今何月だと思ってるの？』
ってクスクス笑われる。
みんなにとっては
たった6時間のおでかけ
でも俺たちにとって貴重な6時間なわけで…
なんだかめちゃくちゃ緊張するんだ。
『喉乾いたね』
「コンビニ寄る？」
『うん』
「ちょいまち〜」
しばらく走るとコンビニが出てきて
路肩に車を停める。
行ってきまーすって
意気揚々とコンビニに入る彼女を見送って
彼女の帰りを待つ。
数分で出てきた彼女から飲み物を受け取った。
1人で行ける？って
待ってる間不安で不安で仕方なくて
コンビニを車の中から眺める。
ちゃんと帰ってくるよね？って
この6時間を楽しむことより
そんな不安の方がまだ大きくて
それがAに伝わって心配しすぎ！って怒られる。
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作者名：唯音
| 作成日時：2023年2月15日 20時
