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怖い。
受け入れたはずなのに。
仕方ないことだと、折り合いをつけたはずなのに
なぜ、恐怖心が残るのか。
笑って楽しく
普通のデートをして終わりたかったのに
たろの身体に寄りかかると
暖かくて、逞しくて、
どこか懐かしいたらの身体に涙が止まらなくなった。
子供の頃からほとんど毎日会っていた。
後悔なんてしないほど
会って、抱きしめて、キスをして、身体を重ねて
愛を捧いで愛を受け止めてきたはずだったのに
それでもまだ私は
たろの大きなあったかい愛を欲しがっている。
欲張りだな。
受け入れたはずなのに、
全然受け入れられてない。
まだ欲しがってるあなたを。
後悔なんてないって言ったけど
たくさんあるの。
たろともっといろんなところ行きたい。
好きじゃなかった海も好きになったからまた2人で来たい。
2人でゲームしてバカしたい。
たろのアイドルしてる姿だってもっとみたい。
美味しいものだってもっと2人で食べたいし
あわよくば結婚して子供が欲しい。
無限に出てくる後悔は
たろちゃんだらけで、
こんなに依存してたっけ？
笑っちゃうよ
生きたい。
少しでも長くあなたといたい。
数分前まで綺麗で美しく思えた
水平線が光って海と空と繋がる光景が
今、この世からあの世へいく
架け橋のように見えてきた。
だったら海と空を繋ぐ水平線の隙間に手をかけてこじ開けたい
そんな架け橋ぶち壊してやりたい。
「なんか、今日の海はたくさん光っていつもより綺麗だね」
『うん…』
彼が綺麗だねと言ったその光景が
今スモークフィルでもかかっているんじゃないか
ってほど到底綺麗には見えない。
受け入れている自分と
受け入れられない自分
複雑に絡み合う思考で
訳がわからない。
ただ、
いつかこの景色を綺麗と呼べる
そんな日が来ることをただ願うばかりだった。
@io_stfk
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作者名：唯音
| 作成日時：2023年2月15日 20時
