最大級のラブレター【2】 (ページ2)

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「A〜〜まだーーーー？？？？？」

『んー後5分待って！』

「あーーい」

近々、彼女の大きな手術がある。

その前に一回だけって

お願いして外出許可をもらった。

色々条件付きだけど…

Aに目を向けると

黒色のワンピースに

深緑のバッグを肩にかけながら

メイクをしている。

「カバン下ろしなよ(笑)」

『あ、うん』

肩からバックを下ろして

ママがわざわざ持ってきた全身鏡の前に置く。

『たろちゃん寒そう』

「Aも脚出てるよ」

『おしゃれだから』

「ちゃんとあったかくしてほしいんだけど」

いいのいいの！

って言いながら彼女は

綺麗に髪を結っている。

元々そんなに器用じゃないくせに

入院生活で時間があったから

髪を結って遊んでたからそれでだろう。

俺もそれを見ていたから

なんかAが髪をやっているのを見てると

つい顔をそむけたくなった。

『はい。お待たせ』

「じゃー行こうか」

看護師さんにひとこと声をかけようと

ナースステーションに立ち寄れば

さっきも聞いた注意事項を何度も言われる。

それだけ今回の外出が

あまりいいことではないということ。

車椅子つかう？
って聞いたけど大丈夫って。

無理はしないって約束。

外に出れるのは6時間。

Aママ「気をつけてね」

『はーい』

Aママ「慎太郎のいうことちゃんときくのよ」

「俺の言うことちゃんと聞きいてくださいね？笑」

『たろちゃんは保護者じゃないもん』

Aママ「しんどくなったらちゃんと言うのよ？」

『はいはい』

Aママ「じゃー本当に気をつけね！事故しないように」

「たくさん練習したから大丈夫！」

『いってきまーす』

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