最大級のラブレター (ページ16)

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『じゃ、またね』

「今から風呂でしょ？」

『うん』

「上がったらちょっとだけいい？」

『連絡するね』

「うん。家入んな」

Aが家の中に入るのを見届けて

部屋の中に入る。

俺も素早くシャワーを浴びて部屋に戻った。

カーテンを開ければ電気は付いてなくて

まだ戻ってないのだろう。

髪を乾かしてしばらく、そろそろかなって

カーテンを開ければちょうど電気がついた。

俺の部屋の窓とAの家のベランダが隣り合わせで

ドアからベランダに足を伸ばせば簡単に渡れる。

コンコンとドアを叩けばカーテンが開いた。

『ごめん今上がったとこ』

「あーうん」

髪を乾かしてるAを見ながら
こんな姿見れるの俺だけだよなって
いいかせて、幼馴染と彼氏の特権をかみしめる。

『ん。おまたせ』

「あのさ、あの男さ」

『俊介さん？』

「そう、俊介さん。Aのこと好きだと思うよ？」

『そんなわけないよ』

何言ってるの？って笑ってるけど

笑い事じゃないんだよ？

「そんなことある！」

『もしそうだとしても大丈夫だよ』

「なんかあったらどうするの？」

『なにー？バイトやめろってこと？』

「そーじゃないけど！きをつけてってこと！」

『それは、わかったから！』

「ほんとにわかってる？」

『あーもーしつこいよ！』

しつこいって…

そんな言い方しなくてもいいでしょ！

心配してるんじゃん。

『ごめん。でもほんと私が好きなのはたろちゃんだよ？』

「それは分かってる」

『2人でバイトに入ることはないから！ね？』

2人きりになることはないらしい

じゃー大丈夫？

ね？って俺の顔を覗き込む彼女をると

わかったしか言えない。

『じゃー仲直り』

「うん」

両手を広げる彼女に両手を重ねて

胸の中に引き寄せる。

『あ、今日は優しいほうのたろちゃんだ』

「なんだよそれ」

『たろちゃんイチャイチャしてくれるときと
　してくれないときあるもん』

「そーんなこと…あるかも…」

『軽くあしらって終わらせるもんね』

「そんなこと言わないで」

『ごめんね？』

「じゃーお姉さんそろそろ黙りましょうね」

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