6分の１の裏切り者

第四話 　『いきなり分裂！？グループの危機！？』 ページ5

さとみside

あれから俺達は各自の部屋でのんびり過ごしていた。

殺し合いを許可するつったって、んなことできるわけねーし。

他の奴らがなにをしてるかは知らんが、俺は適当に配付されたパソコンをいじっていた。


そんなおり、突然部屋の壁につけられていたスピーカーがザッと音を出した。

なんだ？

不思議に思いスピーカーに目を向けると、またさっきと同じあの気持ち悪い声が聞こえてきた。

？「先程、こんなものを拾いましたので、ここでその音声を流させていただきます。」

音声？


「あいつら、マジでウザかったからこんなゲーム開催したけど、誰もなんもしねーし、つまんねーわ。」


たったそれだけの音声。

俺は背筋が凍った。

だってそれは、紛れもなく“俺”の声だったんだ。

ウソだ…！

俺はこんなこと言ってない！


するとスマホがLINEの着信音を鳴らせた。

すとぷりのグループLINEからだった。

ななもり。「全員、ロビーに集合して。」

なーくんからだ。

連絡早いなぁ、さすがリーダー。

ロビーというのは俺達が一番始めに倒れていた所だ。


俺はダッシュで階段をかけ下りた。

急いだにも関わらずロビーには全員がもう座っていた。

るぅと「さとみくん！ずっと僕たちのことウザいって思ってたんですか！てことは！さとみくんが裏切り者なんですか！？」

俺を見た瞬間突っ立ったるぅとをジェルがなだめた。

ジェル「とりあえず座りや。」

俺は空いていたころんの隣に腰を下ろした。


ころん「僕は…さとみくんを百パーセント信じられないよ…逆に疑ってしまっている。」

莉犬「俺も…あんなこと思ってただなんて、ショックだよ。」

二人の言葉になーくんはゆっくりとうなずいた。

ななもり。「俺は、さとみくんを信じたい。大事な、仲間だから。」

莉犬「俺だって信じたいですよ…」

ころん「証拠があるんだからしょうがないじゃん…」

ななもり。「ジェルくんは？」

ジェル「俺は…あんまり誰かを疑うようなことはしたくない。さとみを信じる。」

るぅとだけが下を向いたまま黙っていた。


さとみ「俺はあんなこと言ってない！俺に居場所をくれたすとぷりを、傷つけるはずがない！」

なーくんと、ジェルしか俺を信じてくれていないという現実に思わず大声を出してしまう。


るぅと「証拠があるんだからしょうがないじゃないですか！さとみくんが裏切り者なんですよね！？」



この時点でもう、俺達は分裂しかけていたのかもしれない…

第五話 　『大人VS子ども、まさかの対立』→←第三話　『凶器配布、信じられん』

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