6分の１の裏切り者

第二十話　『俺じゃないからッ！』 ページ21

NOSide

さとみ「莉犬も怪しくなってきたな。」

莉犬「何言ってんの？さとみくん。」

さとみは自分で引っかかった足元の紐を掴みあげた。

さとみ「こんなほっそい紐、お前の場所からよく見えたな。」

莉犬「ッ…」

さとみ「あとお前、ナイフは飛んできたつったよな。どこに仕掛けられたかはわからないけどとも言ってた。っつうことは、お前は誰かがトラップを仕掛けたことを知っていたと言うわけだ。」


ジェル「さとみズルいで。」

突然ジェルが口を挟んだ。

ジェル「お前、ほんまは窓の仕掛けなんか確認してへんやろ。」

ころん「どういうこと？」

ジェル「さとみ、窓が開かないようになってるってのは、廃屋探検のときに確認した言うとったよな。」

ななもり。「それがどうしたの？」


ジェル「俺、さとみのペアで一緒に回ってたんやけど、コイツ、一回も窓になんか触ってへん。

それでなぜ窓の鍵が開かないのか知ってるかってことは、俺らがここに連れてこられる前にこの廃屋を見回ってるってことや。

そんなことできんのは、裏切り者さんしかおらんやろ。それを、莉犬に押し付けるなんて、ズルいで。」


ころん「てことは、今のトラップは自作自演？莉犬くんはホントにさとみくんを助けようとしたってこと…？」

莉犬「そうだって言ってるじゃん！」

さとみ「ちがう！この際だから言うが、俺が配布された武器は“毒薬”だったんだ。ナイフなんか持ってない！だからこんなトラップ仕掛けることもできない！」

ななもり。「毒薬…？てことは！」

さとみ「るぅとのも、俺が悪かったんだ。」

莉犬「じゃあ、このトラップは誰が…？」

ころん「てなると莉犬くんが怪しすぎるでしょw」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さとみの予想外の告白に一同混乱するばかりだった。

そして、さとみの持っている武器は本当に毒薬なのか。


誰がウソをついていて、

誰がホントのことを言っているのか。


トラップを仕掛けたのは本当に莉犬なのか、

それともさとみの自作自演なのか。


ジェルの言っていることも正しいのか。

偽善者を装い仮面をかぶり続けているのは誰なのか。


読者様のその予想は当たっているのか？

ドキドキしながら楽しんでいってください！

第二十一話　『リーダーの考え、流石っす』→←第十九話　『あっぶねっ！』

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す