グレてる君と裏切られそうだった生徒会書記の物語【BL】【短編】 (ページ10)

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９話ページ10

るぅとside

朝５時に起きて、しっかりとパンと目玉焼きを用意して醤油をかけて食べる

ソース派は認めません

歯磨きをして、登校時間の１５分前には着くように家を出る

それが僕のルーティーン

なのに、なのに今日は昨日夜遅くまで生徒会の資料を処理していたからか

今日起きたのは朝７時１５分。運悪く目覚まし時計も壊れていて作動してくれなかった

・・・・あれ？昨日の夜、ちゃんとセットしてたっけ？

まぁ、そのせいもあっていつもよりも家を出るのが１０分遅くなってしまった

急ぎ目で道を歩いていると、遠くに誰かが蹲っているのが見えた

駆け寄ってみれば、それは自分の信頼している明るい水色の生徒会書記だった

「ころん？大丈夫か？」

息が荒く、声をかけても聞こえていない様子

「ころん、おい！ころん！」

彼の肩を掴み、どんなに呼びかけても返事が返ってくることはなく

絶えずに荒い呼吸を繰り返している

「おい！大丈夫か！？」

「おい、ころん！」

「っ！る、ぅと会、ハッ‥カヒュー‥ハッ、カハッ‥‥。」

彼の名前を呼ぶとき、思ったよりも大きい声が出たことに驚きながらも

自分の言葉に対して反応を見せたことに対して安堵を抱いていた

だが彼の呼吸が正常に戻らないことが唯一の心配だった…

「そう、るぅとです。ころん、大丈夫か？ほら吸ってー、吐いてー」

だが、そんな心配も無用で少し先導してやると、彼の息は正常に戻っていった

「あ、あ‥‥ねぇ、るぅと会長。るぅと会長は、皆は、僕を、僕を信じてくれる？」

ちゃんと話せるようになったころんは、不安と焦燥、寂しさの入り混じった瞳で僕を見上げ

今にも消え入りそうな声で問いかけた

まったく、馬鹿じゃないの

「そうだなぁ。」

蹲っていたころんの肩を離し、問いに答える

「皆さんがどうかは知らない。けど、少なくとも僕はころんを信じてる、ころんの味方だ。そもそも、信頼してないなら生徒会書記として採用してない。」

こんな簡単なことに気付けなくなるなんて、よっぽど昨日のことがキテたんだな

暫く俯いていたころんはパッと顔を上げて、笑顔で言った

「ありがと、るぅと会長！」

お、元気になったか

「ん、学校行かないと遅れるよ。少しダッシュね！」

「はーい！」

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