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ー Side さとみ ー
風呂から上がってリビングに向かう途中から、賑やかな声が聞こえた。
『ねぇえええ』
ころん「やべえじゃん (笑) 」
リビングにはテレビの前に座ってゲームをしているころさくがいた。
2人ちっけえ。
肩がぶつかってるのにそれを何も気にせず笑っている。
『えっ、ここどーすんの?』
ころん「ここ!」
『ここってどこだよ!』
ころん「だからぁ」
ころんがさくの手に触れて教えている。
前から思ってたけど、やっぱり一番さくと親交があるから、ころさくはいつも仲がいい。
見えない絆がある。
『おお〜!』
ころん「今使わないで!僕見てなかった!」
『やった〜』
ころさくが戯れている。
何度も見ているはずだ。
それなのに俺の心の中にはドロドロに黒い感情が渦巻く。
わかってる、嫉妬してるんだ。
『あ、さとちゃんおかえりー!』
さとみ「あ?あ、あぁ」
ころん「じゃあ、僕行ってくる。さとみくん代わって!」
『さとちゃんの方がいいー!』
ころん「こっちは協力してやったのに!」
『いった!暴力反対!さっさと行け!』
ころんはさくの頭を軽く叩き、俺の横を通り過ぎて浴室の方へ消えていった。
何も言われたわけじゃない。
ころんにもそんなつもりは全くない。
なのに俺に向けて軽く浮かべた笑みは、嘲笑ってるように見えてしまった。
ころんは悪くないのにな、そんなやつじゃない。
『さとちゃん?』
ゲームしてるだけで嫉妬してたら、もうなんでも嫉妬すんじゃん。
俺は何も言わずにさくの身体を抱きしめた。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年4月27日 17時