すとぷりのお姫様は愛されている！４ (ページ17)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:446,638 hit

#2 ページ17

.

何とか1日目の握手会が終了。
挨拶を済ませて控え室に戻った。

『よしっ、ご飯食べに行こっ？』

ななもり「ううん、何か買って帰ろう」

ジェル「無理しとるやろ？」

...そりゃあ、知ってるよね。
2人の耳にも入っているはずだ。

私は何も言えずただ頷いて、コンビニに寄ってからホテルへと戻った。

ななジェルの部屋にお邪魔してご飯を食べる。

ななもり「...話せる？」

『どこまで聞いたの？』

ななもり「大体のことしか知らないよ。詳しいことは知らない」

話そう。

そう思って、そのやってきた男性について話した。

その人が所謂ガチ恋勢ということ、昔からの古参で私と男性配信者との絡みをよく思っていないこと。

ちゃんとアカウントも特定できた。
前から気になってたからすぐだった。

『痛いくらい手握られて、すとぷり辞めてって。じゃないと、みんなに被害及ぼすかもしれないって』

すとぷり全員ガチ恋というものには遭遇してきただろう。

私もよく目にするし、悪い気はしない。
本気で好きになれる人に出会えるってすごいこと。

それが私だなんて光栄だと思う。

すとぷりにいらないって何度も言われたし、何度も思った。

ここ最近は少なくなってきて、やっと認められたのかもって嬉しかった。

すとぷりは帰る場所なのに。心の拠り所なのに。
それを私のリスナーにわかってもらえないのは悔しい。

ジェル「辞めちゃ、あかんよ」

『...私のリスナーがみんなこうじゃないけど、この少ない人のせいですとぷりの印象が悪くなって、みんなに迷惑かけるくらいなら』

ななもり「絶対言わないで」

なーくんが珍しく強い口調で呟いた。

ななもり「俺達は7人でやっていくって決めたんだから。そう簡単にさくちゃんを手放すことなんかできない。俺達はさくちゃんのためなら辛い思いしてもいいと思ってるよ」

『なーくん...』

違うんだよ。

みんなに私のせいで辛い思いはしてほしくないんだよ。

ななもり「辞めるなんて絶対言わないで。何があっても6人で守るから」

...昔からそう言われてきた。

何があっても6人に守られてここまで来た。

守られてばかりなのが申し訳なくなるときもある。

でも、泣きたくなるくらい幸せで嬉しい。

必要としてくれるのが一番嬉しいんだ。