すとぷりのお姫様は愛されている！４ (ページ26)

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ー Side ななもり。ー

握手会が終わった次の日。

握手会の感想をエゴサとかDMで見てたときだった。

DMに気になるのがあった。

“さくちゃんの件で一部で荒れてるみたいです。さくちゃん大丈夫ですか？今日まだツイートしてないし心配です(´；ω；`) ”

何かあると俺のところにDMが来るから、この子もそうしてくれたんだと思う。

さくりでエゴサをすると何となく把握できた。

握手会の件もさくちゃんの心の中ではまだ残っていたはず、それなのにまた追い討ちをかけるように来るアンチコメント。

女の子には背負いきれない内容ばかり。

電話をかけてみても繋がらない。
音出さないようにしてるのかな。

ジェル
［さくちゃん大丈夫ですか？なーくん繋がった？］

ジェルくんも気づいたみたいでラインが来ていた。

ジェルくんとやり取りをしながら何回も電話をかけても繋がらないし。

2人で家に行ってみよう、ってマンションに来てインターホンを鳴らしても出なかった。

ころちゃんが合鍵持ってるからなぁ。
今忙しいのか返信来ないし。

ここの管理会社に電話してみる？と思っても、さくちゃんの本名知らないしなんて言えばいいかわからなかった。

そのまま気づけば時間が経っていた。

スーツを着た男の人がマンションに入ってくる。
ちょうど仕事帰りの人が帰ってくる時間だ。

俺達が避けると鍵を開けて中に入っていく。

ジェル「なーくん」

ななもり「うん」

入るしかない。

そうして俺達はエレベーターに乗ってさくちゃんのいる階までそわそわしながら待った。

インターホン押しても無理なら叫ぶしかない。

ななもり「さくちゃん！お願いだから開けて！」

ジェル「さくちゃん！」

何も聞こえない。
近づいてくる気配もない。

ねぇ、さくちゃん。
心配だから開けて。