独り占め ページ19
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ー Side ころん ー
配信を終えてベッドのある方へ向かうと、さくはすでに僕のベッドで横になっていた。
簡易ベッドあるよって言っても、『ころちゃんのベッドの方がお金かけてる分ふかふかだから』って。
好きな子と一緒に寝るのは一見幸せそうに聞こえるけど、本当理性持たないからね!?
僕が先にベッドで寝てるときでも気にせず入ってくるから、そのときは気づいたらすぐベッドから出る。
少しでも長くいたら理性がね。
今日は僕が簡易ベッドで寝よ。
『ころちゃんのベッドって私の家のベッドよりいいし、ぐっすり寝れるんだよなぁ』
ころん「自分の家の方が絶対いいでしょ」
『ころちゃんの匂い落ち着くんだって。ひとりはやっぱり寂しいもんよ。昨日ひとりで寝たとき特に思った』
もうさすがに一人暮らし慣れたけどね、と笑いながらさくは言った。
さくが一人暮らしを始めたのは、高校卒業してすぐ。
単純に一人暮らしに憧れて、始めたらしい。
寂しがり屋なのに。
『わざわざ簡易ベッドなんて買わなくてもよかったのに』
ころん「僕の家をすとぷりハウスにするからだろ!なーくんがさくを床に寝かせられないって言うし」
『お兄ちゃん素敵〜。好き』
はいはい。さくのなーくん好きはわかってる。
僕はなーくんみたいに優しくないし、頼り甲斐のある人間でもない。
なーくんには甘えられても、僕には甘えてこない。
僕の方が先に出会ってんのに。
こんなこと誰かに言ったら「ころんらしくない」って笑われるんだろうけど。
でもそれくらい僕はさくを独り占めしたい。
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作者名:ひーりん。 | 作成日時:2018年12月31日 1時