不良カレシ -青-

23日目 ページ27

［Aside］




『ちょっと…すみません…！通してください！』





人だかりの中心にいたのはもちろん論くん達6人と




.





.




『木苺男子校…？』





近くの男子校の生徒6人だった




まぁそれなりに偏差値が高く制服がオシャレ




生徒もイケメンが多いらしいと噂の高校だ





こ「なんで、Aが……！逃げてッ！！」





なんで…？





どうして…？





木苺男子校の生徒に殴られたのだろうか





皆ズタボロだった





逃げるなんてことはできなくて論くんのもとに駆け寄った





こ「早く…！僕のことはいいから逃げて！Aが襲われちゃうよ！！」





.






.







？「お前が水瀬の彼女？」




『そうですけど、あなた方は誰ですか…？』




？「木田山 和(キタヤマ カズ)、木苺校2年！木苺校では結構有名な不良のリーダーだよ〜」





リー、ダー……





ななくんと同じ立場だ





こ「和！もうやめろよッ！！」





下の名前で呼んでいるってことは論くんの知り合いなのかな？





和「俺らは中学の友達だよ、Aちゃん？」




『知り合いでもないのに








こ「Aのことを軽々しく呼ぶな！！」







ッ！？』





論くんはすごい顔で木田山さんのことを睨んでる





和「なんか面白いことになりそうだからまた来るね〜」






そう言って仲間？を引き連れて行ってしまった





な「いつものところ集合」





いつものところということは図書室のことだろう





歩ける人は自力で行き





無理な人は肩を貸してもらいながら行った






私は論くんを連れて向かうことにした





いつの間にかまわりにいた生徒はいなくなっていた





階段を上りやっとの思いで図書室に着く





『あの本は……あ、あった』





そして隠し通路を歩いていよいよ扉の前






暗号を入れるところまで来た






『私じゃこれ分かんない……』





る「あれ、Aさん？と…ころちゃん！？」





声のした方を向くと月羽くんが立っていた






る「ころちゃんおぶります」





といって論くんをおんぶして暗号を入力してくれた






る「先入って下さい」





そう言ってにこっと笑ってくれた






でもその笑顔はいつものものではなく






疲れきったような





作り笑いのようなものを感じた







2021. 04. 11 23:09

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