不良カレシ -青-

17日目 ページ21

［ころんside 過去］




それから何かあるたびに君のことを目で追いかけていた





意識的にじゃなくて、きっと無意識だった





なーくんから「何見てるの？」って言われたときは本当にびっくりした





クラスメイトと話している時に見える笑顔と





あの時僕に向けられた笑顔は





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同じだった






そして誰にでも平等に接する子だった





廊下などで目が合っただけで君はよく手を振ってくれたよね





僕はぎこちなく笑うことしかできなかったけど





すごく嬉しかった






［Aside 過去］




私のハンカチを届けてくれた貴方は不良だと噂には聞いていた




でも、ハンカチをわざわざクラスまで来て届けてくれる人に悪い人はいないと思った




あの時名前聞くの忘れて後悔した





でも、綺麗な水色のセーターをブレザーの下に着た貴方は水色がよく似合う人だなと思った





届けてもらったハンカチに刺繍してあった苺を水色に変えた





なんとなく頭から離れなくて





貴方と目が合うたびに手を振った





学校に行って貴方を探すことが日課になるほどに





.





.





貴方のことが知りたいと思った






次に会うときは名前を聞くと決心して。





何回か貴方の横顔を見たこともあった





素直に綺麗だなって思った





ある日の放課後





貴方を校門前で見かけた




『あのっ！』





こ「え……？」





『名前っ、教えて下さい！』





会ってすぐに名前を聞くなんて馬鹿げてたなと言ってから後悔した





こ「苺崎さん……？





え…？




あ、名前？」





貴方はすごく戸惑ってた




そのあとすぐに 水瀬 論 だと教えてくれた




『水瀬論くん……。あ、私苺崎Aっ！』





やっとお互いの名前を知れた瞬間だった





それからはメッセージアプリのIDを交換して、何回か遊んだりして





友達のように仲を深めっていった






9月のある日





私は屋上に呼び出された





貴方は





雲一つない青空の下で





.





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こ「絶対、Aのこと守るから、悲しい思いもさせないから





.





.





僕と付き合ってください……！」





貴方は少し頬を赤らめながら





告白してくれた





ものすごく嬉しかった





その時、こんなに透き通るほどの青空が似合う人は一生出会えないんだろうなと思った






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2021. 3. 13 23:18

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