◇6話◇ ページ7
ただ、驚いて目を見開く。
嫌味かと一瞬思いもしたがレイくんはそんなシャレにならない意地悪はしないはず。
でも、3人に比べたら劣っているのは確かだし、真面目にそんな言われても少し小っ恥ずかしい。
｢勉強ができるかは関係ないだろ。モナには、俺らにはないものがあるし、地頭は誰にも負けてない。｣
｢レイ、よくそんなこと知ってるね｣
｢宿題やれ｣
｢うっ……｣
途中会話に参加してきたエマに一言添えつつ、レイくんは真っ直ぐに私の目を見てそう言い切った。
｢あり…がとう？｣
｢……いいから見せてみろ｣
なんと言っていいかわからずとりあえず褒められた(？)のでお礼を言うと本人はまるで何も無かったかのようにワークを見せろと手を差し出す。
例のワークを差し出しすと彼は軽くシャーペンで線を引いた箇所を見るなり、私の方へワークをくるりと回して見やすいように机に置いて口を開いた。
｢ここはこの間授業でやっただろ。600選にも書いてある。こっちが修飾語になってるから、あんまり深く考えずに軽く訳すんだよ｣
レイくんが指さした箇所に印をつけ、甘てて600選を開いて確認。
…ホントだ。授業用ノートにも書いてあるし。
｢構えすぎるとわからなくなるぞ｣
｢うん、ありがと。英文見ると固まっちゃって……。｣
助かったわ、とワークをこちらへ引き寄せつつ彼の顔を見るとまた、少し口角が上がっていた。
｢理解力あるだろ。この説明が通じない奴もいる。｣
｢そう？シンプルで分かりやすかったけど｣
私の言葉にどうかな、というようにレイくんは肩を竦めて自分の予習のため、ノートに目線を移した。
やっぱり、彼はぶっきらぼうに見えるけど何かと優しい人だ。
図書委員で同じになってから私にとっては数少ない会話のできる男子の1人だ。
最初は少し怖いイメージだったけど、そんなことなかった。
私の想い人を知られてからというもの、からかわれることは多々ある。
寧ろ、からかわれないことの方が少ないか。
それでも私の嫌がるであろうことを分かっているのか、そういったことはされたことが無いから不快感を抱いたこともない。
それに、一緒にいるときの空気感は結構好きだったり。
私にとってレイくんは、特別親しくもなくて、何となくただ隣にいても不自然じゃないいい意味で変わった存在だと思う。
いい男友達に出会えたな。
もしレイくんが私のことを友達だと思ってくれているなら、の話だけどね
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ドロテア(プロフ) - りんさん» 返信遅くなり申し訳ないです...！勿体なきお言葉、とても嬉しいです。ありがとうございます。これからちまちま更新していけますので何卒よろしくお願いします (2019年7月5日 23時) (
レス) id: c848795b2e (このIDを非表示/違反報告)
りん - 今まで見た約ネバ小説の中で一番好きです…！ (2019年3月15日 23時) (レス) id: 1cb00f02b2 (このIDを非表示/違反報告)
ドロテア(プロフ) - 相沢恋さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！最近はなかなか更新できていませんが今後もよろしくお願いします (2019年2月4日 22時) (レス) id: c848795b2e (このIDを非表示/違反報告)
相沢恋(プロフ) - うーむ、切ない！！とっても面白いです。更新されるたびに見てます！これからも頑張ってください！！ (2019年2月4日 18時) (レス) id: 49ab268cae (このIDを非表示/違反報告)
ドロテア(プロフ) - ひなこさん» 本当ですか!!嬉しすぎて言葉もございません…。これからも何卒よろしくお願いします (2019年1月24日 21時) (レス) id: c848795b2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドロテア x他1人 | 作成日時：2019年1月22日 0時
