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「簡単なものしかお配りできなくて申し訳ないですが、本艦は海軍本部へと向かいます。その後皆さんを海軍が責任を持ってお送りしますので、ご安心を。」
甲板の少し高い位置で声高らかにコビーらしき海兵は敬礼した。
「私は海軍本部大佐、コビーです！しばらくの間護送を一任します。」
挨拶を済ませたコビーは船内へ行ってしまったけれど、いまだに信じられない。
4年経ったとはいえ、身長があんなに伸びて体格もまるで違ってしかも大佐だなんてますますあり得ない話だ。
…しかも。
「コビー大佐が助けてくれるなんて！」
「安心ね！」なんてちらほら聞こえてくる。
有名人でしかも信頼されているなんて。
でも私を知っているってことは本人だろうしなんてまだまだ混乱しっぱなしだ。
それでもしっかりごはんのおかわりまでいただいてしまった。
ご飯をいただいたので風呂を借りることにした。
数人ごとに交代でシャワーを浴びることができるとのこと。
完全に傷みきった髪の毛、垢だらけで肌はくすんでいるしお風呂に入れるのがこの上なく幸せに思える。
しばらく並んだのち脱衣所に通されてボロ布の服を捨てる。下着もあったもんじゃない、最悪な服。
そのままシャワーへ行ってお湯を出す。体を流そうとしたときに目の前の鏡で1年ぶりに自分の姿を見た。
「…ひどい」
痩せたいと言ってはいたけど骨が浮くほど今はガリガリだし、髪の毛は荒れきって山姥のようだし、目は落ち窪んで顔色も最悪。最後に見た自分の姿とはまるでかけ離れていてもはや別人だった。
「この姿で、よくコビーわかったな…」
なんて思うし、それより待って…こんな姿晒して話してたの…？コビーはあんなにかっこよくなっていたのに…？
いやかっこいいというか、成長…。
お湯を頭にかぶり続けながら悶々とする。
いけない、早く上がらないとなのに。
手早く頭を洗い、全力で垢を落とす。
見たことない色の泡がなくなるまでこれを繰り返すといくらかさっきよりは見た目がマシになった。
この骸骨みたいな見た目はどうしようもないけど。
お湯のおかげで顔色も死んでないし。
何よりさっぱりして気持ちよかった。
シャワー室を出て支給された簡素なワンピースを着る。
ブラトップになっていて清潔でありがたい。
髪を乾かして甲板に出ると今まで鬱屈の証だった波の音が心地よく聞こえた。家に、帰れるんだ。
ちょっと涙ぐみそうになっていた所で例の声で呼び止められる。
「落ち着きましたか？Aさん」
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えんぴつ(プロフ) - ベルモットさん» 楽しみにしてくださっているなんてとてもありがたいです！ゆっくりですが今後ともよろしくお願いします〜 (2022年11月23日 13時) (
レス) @page10 id: 764e5730fb (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 初コメです。コビーの夢小説を探していた者なので、見つかってよかったです 。コビーが個人的に好きなキャラなので。次回も楽しみに待っています。 (2022年11月20日 13時) (レス) @page9 id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
えんぴつ(プロフ) - 柚木崎はるかさん» うおおお、お恥ずかしい！本当ですねありがたいご指摘ですありがとうございます！！感想も嬉しいです〜！ (2022年10月25日 20時) (レス) id: 764e5730fb (このIDを非表示/違反報告)
柚木崎はるか(プロフ) - とても、面白いです！続きが楽しみです！多分、誤字なんだとおもいますが、「大丈夫です。きちんと生活のサポートを海岸が手配しますよ。社会復帰は可能です！」のセリフ海岸じゃなくて海軍だとおもいます！ (2022年10月24日 17時) (レス) @page8 id: 56c1ca58cc (このIDを非表示/違反報告)
えんぴつ(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» いやー！嫁子ちゃん。さん…！お久しぶりです嬉しいですううう私も嫁子さんの作品愛してますのでよろしくお願いします😭😭 (2022年10月18日 16時) (レス) @page8 id: 2203b18d2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんぴつ | 作成日時：2022年10月18日 5時
