【ONE PIECE】Elska saga (ページ4)

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あまり食欲はなくてもサンジのご飯はするりと食べやすくてやはり美味しかった。

処方された薬を水で流し込み、簡易机はベッドから下ろす。

｢ふぅ……｣

もう一度布団に潜り込み、今度こそはと目を瞑る。
するとまた誰かが部屋に入ってきたのか扉の開く音がした。

誰かと思って目を開けるとまたもやルフィ。
ちょうど今しんどいのになんてタイミングだろう。

ルフィは少し荒れた息と顔でさらに心配したのか
｢A!!ほんとに、ほら、お前っ！だァァァァァもう、死ぬなよ!!死なねぇよな!?｣
と叫んで慌てる。

｢大丈夫、ただの風邪。お願いだから今日だけは静かにして｣
心配してくれてるのは伝わるけどかなり響いてしまうから今日は大人しくしてほしい。

｢お、おう！わかった！｣

｢ありがとう…｣

そう言って微笑むといきなり、手が少しひんやりとしたものに包まれる。

｢よくわかんねぇけどナミが、風邪のときは寂しくなるからこうしてたらいいって、さっき聞いたんだ。こうしてたらもう、寂しくねぇだろ？｣
ルフィはとびきりの笑顔で私の手を握っていた。

ああ、もう。そういう所が大好きなんだよ。
そう思ったけど同時に罪悪感が増す。

｢ごめんね、ルフィ｣

｢な、なんでAが謝ってんだ？｣
謝ればいつもオタオタするルフィ。ルフィはなんにも悪くないのにね。

｢……だって今日デートの約束してたし、もう島に着くじゃない｣

｢…いいんだ！今日は俺もここに居るからな！もう1人じゃねぇぞ！｣
そう言ってルフィはシシシと笑う。

｢ありがと。｣

体のだるさは抜けないけど、今度はルフィと一緒に居るからか私は心地よく眠りにつくことが出来た。

ーー

目を覚ますと、もうすっかり夕方。
手を見ればまだルフィは離さないでそのまま寝てしまっている。

本当にずっと一緒にいてくれたんだね。

繋がれていない手で柔らかな黒髪を撫でれば寝ぼけ眼のルフィがこちらを見てふにゃりと笑ってそしてまた寝てしまう。

｢ありがとう、ルフィ。大好きよ｣