トリップですか絶望的に相性悪い所なのに知らない所で色々起きてます

話の流れを掴む方が優勢です ページ18

入れてもらったホットミルクを飲み干し私は言葉を続けた
今度は冲矢さんだけでなく…そう、誰かに向けて
『冲矢さんも薄々気付いているとは思いますが私は詮索されるのは好きではありません。
特に自分の事について知られたく無いんですよ。本当に自分勝手な理由で、ですけどね
…けど、私の態度が悪いのも確かですからそこは…ごめんなさい気を付けます』
けれど変えられるかと言われてしまえば難しい物だ
冲矢「…深月さんの自分の事を知られたくないと言うのは、知られると不味いからですか？それとも単純に知られたくないだけですか？」

真っ直ぐと私の体を突き穿つ様な音
この音…こういう敵意を持たれたり、悪意を持たれた時の音が1番苦しく、キツい
相性が本当に悪い事この上ないな
悪意…ではない、コレはささやかな敵意を持つ音
疑惑を持って接して来るのが気持ち悪くて仕方ない
そんな音がこの世界では張り巡らされているのが本当にキツいのだが…まぁ、彼等が知る由もない事だ

『どっちも、ですかね』
冲矢「ホォー？…理由を話す気はありますか？」
『なんだか私が悪い事をしている様な言い草ですが…言いませんよ。少なくとも…今日会ったばかりの貴方にはね』



冲矢「では、これから親睦を深めていけば教えていただけるという事ですね」


『…はぁ？』
きつめの口調にならなかったのを褒めて欲しい
曖昧に冲矢さんの言葉に対して反応してしまったのと同時にしてやったりと言わんばかりの音が鳴り出すと彼が人の良さそうな顔で笑う

え、なんかスイッチ入ってません？
なんで？今そんな感じじゃなかったよね？

沸点おかしいよ冲矢さん！？

冲矢「では、まずはAさんと呼ぶところから始めましょうか…本の趣味も合う様ですし沢山話をしましょう」
『…いや、あのはぁっていうのは肯定じゃ(冲矢「Aさん」(…なんですか』
怒涛の勢いで流れのまま名前呼びされる様になっている事に顰め、言葉を遮られた事に話させろやと若干思った

冲矢「私も同じですよ。

貴方のことが知りたい…そう思ってるだけですよ。貴重なシャーロキアン仲間としても仲良くなりたいという心はありますがね」

それを止める権利があるのかと暗に言われた様な気がして黙って冲矢さんを見詰める


タイプは違う筈なのにここに居ない【狙撃手】のことが頭をチラついて


『…そうですね。私も、仲良くしたいと思いますよ。』
真顔の仮面を少しだけ外してほんの一瞬笑う顔はやってみろと魅せつける

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