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「久しぶり、やな。テストどうやった？あ、座って」
神ちゃん先生に言われるまま、私は向かいに腰を下ろした。
「神ちゃん先生のおかげで、先生に褒めてもらえました。坂本もやればできるんだな、って」
「ほんま！？よかったぁ…」
注文したアイスココアを一口飲むと、ドキドキして火照ったからだがじんわりと冷えていく。
少しの沈黙のあと、神ちゃん先生が私に向かって頭を下げた。
「いろいろ、曖昧にしたままでごめんな」
「あ…大丈夫です。私もバタバタしてたし…」
「葵とはちゃんと終わりにした。別れようって伝えたら二つ返事で…。俺のことなんとも思ってなかったんやなぁ、って」
そんなことないです、と言えれば良かったのに。
なんて声をかければ良いかわからなかった。
「神ちゃん先生はいつまでお休みですか？」
沈黙に耐えられなくなり、先に口を開く。
「Aちゃんは、これから夏休みはいるやろ？」
こくりと小さく頷くと、神ちゃん先生は腕組をしてうーん、と難しい顔をする。
「そやなぁ、めぐみさんと相談やな」
「神ちゃん先生もう来てくれないんですか？」
もう会えなくなる？
そんなの嫌だ。
「私、神ちゃん先生に会えなくなるなんて嫌です。…話ってそれだけですか？」
少し期待していたんだ。
心の片隅で、神ちゃん先生は私に惹かれてるんじゃないだろうか、って。
もしかしたら、があるかもって。
「私、帰りますね」
ココアの代金をテーブルにおいて席を離れる。
「Aちゃん」
名前を呼ばれて、思わず動きを止めてしまうのはこの人のことが好きだから。
「ずるいですよ…」
「はい、座って？」
まるで小さい子をあやすようだ。しかし私はその言葉を聞き入れてしまう。
「俺、大学二年やで？」
「知ってます」
「Aちゃんは、高校一年生。周り見ればいい人沢山おるやろ」
「周りなんて見えません。私は…！」
私は神ちゃん先生が好きなんです、そう言えなかった。
ぽろぽろと理由のわからない涙が湧いてきた。
辛い、苦しい。
「…神ちゃん先生は、私が嫌いですか？」
好きか、嫌いの二択の質問をするのは、我ながら最低だな、と思う。
でも、そういわずにはいられなかった。
思いが溢れて止まらないのだ。
「嫌いじゃないで。でもそうじゃないんよ」
神ちゃん先生はそう、ゆっくりと口を開く。
少し、苦しそうなそんな顔をしながら。
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れみ(プロフ) - とても読んでて続きが楽しみになりました！ 後誰がなんのセリフを言ってるかわかるとありがたいです。更新頑張ってください！ (2018年5月21日 16時) (
レス) id: 568c351ff4 (このIDを非表示/違反報告)
はる(プロフ) - すごくｷｭﾝｷｭﾝします！続き、楽しみにしてます！！ (2018年5月20日 11時) (レス) id: ec89f148c8 (このIDを非表示/違反報告)
かみこた - 続きが気になる！更新頑張ってください！ (2018年1月7日 23時) (レス) id: 42238d61a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*sora* | 作成日時：2017年12月25日 0時
