大人になったよ (A) ページ12
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今日は私にとってとても需要な日になるかもしれない。
ある意味決戦日だ。
「A、誕生日おめでとう」
「うん、ありがとう。亮平くん」
今日は私の二十歳の誕生日で、前からお願いしていた夜景の見えるレストランへ連れて来てもらった。
何となく憧れがあったから、大人のイメージない?夜景の見えるレストランて。
「本日はお誕生日おめでとうございます。ささやかではありますがこちらは私からのプレゼントでございます」
「わあ! ありがとうございます」
一通り料理を楽しんだあと、お祝いケーキと共にここの料理長さんがシャンパンを持ってきてくれた。
「舘さん、ありがとう。今日の料理もほんとに美味しかったよ」
「ふふ、それは良かった。それじゃあごゆっくり」
優雅な佇まいというか、亮平くんとはまた違った大人の男性を見てぼーっとしていたら、
「おーい、俺以外の男を見てんじゃねえぞ」
「え、違うよ!」
ムスッとした亮平くんが私にグラスを持たせてシャンパンをそそいでくれる。
「ほんとかなあ。まあ、他の男に目移りしても、絶対俺に戻す自信はあるけどね。ほら初めてのお酒だよ」
「…亮平くん以外は好きにならないよ
」
そう言って、人生初のお酒を口に入れてみたらシュワシュワと小さな泡が弾けると共に独特の甘さが広がって、でも味わったことのないものに眉を寄せてグラスの中身を睨んでみる。
「ふふ、まだ美味しいとか分からないかもね。徐々に大人の味に慣れたらいいよ」
「うーん、でも不味くはないよ」
「そ、なら良かった」
.
「わあ! ほんと綺麗だね!」
レストランを出たあと、そのレストランが入っているビルの展望台へやって来た。
キラキラの景色を見下ろしていると、背後から体を包むように抱き締めてくれた亮平くん。
「Aも二十歳になったんだね」
「うん、大人になった?」
「ふふ、そうだね。見た目はだいぶん大人になったんじゃない?」
背の高い亮平くんはクスクスと笑って私の頭に頬を寄せてくる。
付き合って三年目に入るけど、日に日に増す亮平くんのスキンシップ。
「亮平くん、人前では嫌なんじゃなかったっけ?」
そう亮平くんは人前では手を繋ぐくらいしかしてくれなくて、でもそれは家でもか。
たまに可愛くチュッとキスはしてくれていたけど、ほんとちょっと期待してるんだよ。
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ゆきんこ(プロフ) - acoさん» aco様、コメントありがとうございます!ただ風呂場でイチャつかせたかったから出来たお話です(笑)キュンキュンしてもらえて良かったです(^^)手馴れてる黄色さんに愛されましょう(笑) (2021年5月1日 17時) (レス) id: 07fd991e4a (このIDを非表示/違反報告)
aco(プロフ) - ゆきんこさん!照かっこよすぎます!!キュンキュンしました!照となんてお風呂入れない!そして、分かっているけどちょっと慣れてるの嫌だ(笑)とても楽しかったです!これからも楽しみにしています! (2021年5月1日 14時) (レス) id: 5529cc6a26 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ふさん» ふ様、コメントありがとうございます(^^) 青色さんのお話もそうですが、番外編は書きたいものがあれば、また誰かのお話を追加させてもらいますね☆ (2021年4月19日 16時) (レス) id: e0fcc6876b (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 翔太くんは特別編にありましたね;;ごめんなさい。 (2021年4月19日 8時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
ふ - 翔太くんのも楽しみにしてます! (2021年4月19日 7時) (レス) id: 3ae47a3069 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2020年9月30日 14時