今日一日、未来はずっと【sh】 ページ41
.
※学パロ。
________…
少し早く家を出てみる。その登校中考えていた。
随分肌寒くなったことを考慮せずに出てきたのは失敗だったのかもしれない。今日はカーディガン一枚くらい羽織るべきだったのかも。
でも、まあ、そんな心の余裕が、ちょっとなかったんだろう、今日の私には。
後ろから近づく、パタパタという音に思わず笑いそうになるし、気のせいか体も温かくなるきがするのだ。
「おはよう!さて、A!今日は何の日でしょうか!」
『ふふふ、開口一番それ?おはよう!お誕生日おめでとうございます!』
「あざす!いやだってお前の口から一番に聞きたいやん?」
私の後ろ姿を見て随分と走ってきたらしい彼はジャケットを脱ぎながら私が持つ紙袋へと視線を寄越した。
「え、それもしかして〜?」
『はい、これ!』
「え!ほんまに?!貰ってええん?」
『貰ってもらわないとちょっと困るかなぁ〜?ちゃんと欲しいって言ってたやつ買ってきたんよ?』
「まじでか!めっちゃ嬉しい!」
心底幸せと言った顔をする彼に一安心したのか、私は小さく肩を下ろした。と、同時にやはり心が温かくなろうと体は順当に冷えていたらしい。何ともタイミング悪く私はクシャミをした。
「お前、よく見たらそれ寒いやろ、これ着ときぃや。」
『ごめん、いい?』
「素直やな、よっぽど寒かったんや?」
『うん、ちょっと厳しかった、ごめんね学校まで借りる。』
「ええで。今日誕生日やからオレ優しいねん。」
彼の口調は一見馬鹿にしているようにも見えるが、実際顔を見てみれば緩みきっている。
ニヤつきそうになる顔を必死に隠して彼のジャケットに袖を通した。
301人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちぃ汰。(プロフ) - 了解しました。続きで書くのでしたら是非拝見させて頂きます。宜しければ続きである事を表記していただけたら幸いです。楽しみにしています。 (2019年10月5日 14時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名03(プロフ) - ちぃ汰。さん» ひたすら毒素の詰め合わせ、と言う短編集にて毒素の話として書こうと思っています。よろしければ閲覧していただけると幸いです。 (2019年10月5日 13時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 絶対匿名03さん» コメントありがとうございます。続きを書いていただけるのでしたら是非拝見したいです。もしよろしければどちらの作品で書かれるのか教えていただけないでしょうか。ありがたいお話ありがとうございます。 (2019年10月5日 12時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
絶対匿名03(プロフ) - リクエストではないのですが、シリーズ最初のApple Tarteの49話(キュラソーを濁らせて)の話の個人的な続きを書きたいのですが、よろしいでしょうか?なるべく作風や元の口調等が崩れないように注意するつもりです。ご返答よろしくお願いいたします。 (2019年10月5日 8時) (レス) id: b60e961817 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 暁さん» こんなに長く読んでいただけてるのを知れて嬉しかったですよ、本当に! こちらとしては皆様のコメントはとても励みになるのでありがたいです...! 是非またリクエストでもなんでもコメントして下さると嬉しいです。 (2019年9月5日 10時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちぃ汰。 | 作成日時:2019年6月22日 0時