▽ ページ27
彼女はグルッペンが｢俺の幼なじみだ。｣と言って連れてきた。女か、と初めはどうしていいか分からなかった。パートナーとして俺が選ばれた時も。奇しくもそれは、確か。
｢お前とパートナーに決まったんは、丁度1年前か？｣
『...そうだね。へえ、君が覚えてるなんて意外だな。』
｢あんなこと言われたら誰だって覚えとるやろ。｣
彼女はブルストを齧りながらふふ、と笑った。
唇がグロスを塗られたように艶めいている。
｢『女扱いされたら私軍を抜けるので』とか...、グルッペンがあんな顔したの初めて見たぞ俺。｣
『だってほぼ強制だったから。私は空の人間だったのに、いきなり地上に留まれって言われて不満しか無くてさ。男女も老若も関係ない空にいる時が1番幸せだと思ってたし。』
｢グルッペンよっぽどお前がお気に入りなんやな。そこまでして手に入れるとは。...それで、地上に降りてどうや？｣
『全くもって女扱いしないパートナーのお陰で楽しく過ごしてます。』
｢嫌味か？｣
『感謝だよ。』
にかりと笑った、彼女の笑みが眩しい。
完全に女扱いしていないのは俺だけらしい。
グルッペンもそれを狙って俺をパートナーにしたんだろう。
『大先生にはまず無理だろう。ゾムもひとらんもなんだかんだで優しいから、私を庇いそうだ。シャオちゃんもマンちゃんもさりげなく仕事自分に回すだろうね。トントン、エーミール、ロボロはよくわかんないけど。』
けたけたと笑い、ほんのりと顔を染める彼女はきっと酔っている。
｢お前、やっぱ嫌味やろ！遠回しで優しない言われたで今！｣
『違う、純粋に嬉しいんだ！ありがとうシッマ。本当に、パートナーが君で良かった。』
お前がそんな信頼した顔で目の前でアルコール採って、無防備に笑顔を晒すもんやから。
俺はいつも一言言えへんのやないか。
｢...俺も、Aのパートナーで良かった。学ぶ事沢山あったし。相性も思ったより悪くないしな。｣
『そこは相性良いって言ってほしいな？』
それを言えば、俺はきっと別の想いを溢れさせてしまうから。
大して面白くもないのに大笑いするAの睫毛を見ながらぼんやりと答えた。
｢はは、せやな。良いパートナーや。｣
いつかお前を、別な意味のパートナーに出来ることを願って。
_________…
クリスマス、恋人居ないくせに忙しくしていたちぃ汰。でした。なんでだ。
メリークリスマスです皆様。
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ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» うわああありがとー！！そんな忙しい時に見てくれてありがとうね！！毎度毎度コメントしてくれてほんと嬉しい！マジでありがとうね！！ (2019年3月4日 14時) (
レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - お疲れ様！ずっと全部読んで、更新の度に喜んでた笑 ラストもちぃ汰らしい終わり方でめっちゃ好きやし、全部の話大好きやった！またもし新作が出来たら変わらずすっ飛んで行くね！取り敢えず、お疲れ様でした！50話おめでとう！！ (2019年3月4日 6時) (レス) id: d712e3143f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 葉月さん» コメントして下さって、また褒めていただきありがとうございます。少しずつ更新していけたらと思いますので、どうぞこれからも宜しくお願いします。 (2019年1月27日 9時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - はじめまして。素晴らしい作品をありがとうございます！……ただそれが言いたかっただけです。 (2019年1月27日 4時) (レス) id: 87837aefcb (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» ま、満足頂けたようで何より！！ それそれ！甘々なのじゃなくてもっとフレッシュさあるよね！(？) (2018年12月17日 17時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃ汰。 | 作成日時：2018年12月10日 11時
