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タクシーを呼び終わるとコネシマさんが全て支払いを済ませていて、タクシーが着く頃には私達はすっかり帰り支度を整えていた。
『あれ、先輩乗らないんですか？』
｢ええわ、俺二駅もないから歩く。｣
そうしてショッピくんの目の前に先程彼がテーブルに置いていった食事代を出した。
｢2人でこれで帰りや。｣
｢...ども。｣
｢なんか奢れよ？今度。｣
先輩はニヤニヤしながら彼の肩を叩き、そのまま街頭の点々と続く街路へ消えていった。
｢...帰りますか。｣
『...そうだね。コネシマさん流石だね。』
｢Aさん、男見る目ないっすね。｣
『別にそういう意味じゃなくてさ。』
タクシーの中は静かで、変に緊張してしまった。
運転手のおじさんが時折話しかけてくるくらいで、私と彼の間には会話がなかった。何故か彼はずっと眉根に力が入っているのだ。何かしただろうか…と私も悩む。
｢...あの、Aさん、彼氏いるんすか？｣
『え？...居ないよ...え、急だね。』
私の家も近づいてきた頃、彼はそう問いかけた。
私が正直に答えると何故か彼は目を見開いた。こんな彼の顔、初めて見た。
｢え？さっきご飯とか何とか...。｣
『ああ、あれ？ワンコだよ。飼ってるんだ。』
｢...っはー...俺、カッコわりぃ...。｣
急にクスクス笑い始めた彼。タクシーのおじさんまで何だかニコニコしている。どうやら分かってないのは私だけらしい。
『え？ちょっと？ショッピくん？』
｢何で分かってないんすか、ホントにもう...。そんな所も好きっすけどね。｣
『え？...そ、そういうことなの？』
｢はい、そういうことです。Aさん鈍感過ぎですよ、もういいやって思って告白こんな形になっちゃったじゃないすか！｣
どこか吹っ切れたように笑い出した彼。眉根の下がったその表情が私の鼓動を早くさせた。
『じゃあもしかして、ショッピくん家全然違う感じですか？』
｢正反対ですよ。つーか、なんで敬語なんすか？｣
『いやもう申し訳無くて...。色々。』
運転手さんももう堪えきれないようにくつくつと笑っている。
『家、寄っていく？色々、罪滅ぼしもしたいし。』
｢そんな大したことじゃないやないですか。俺の全部勘違いですし。｣
『ていうか犬のこと彼氏だと思ってたんなら何で送ろうとしたの？』
そんなの当たり前じゃないすか、と彼の目は穏やかに光を受けて笑って言った。
｢アンタは誰にも渡すつもりないんすよ。｣
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ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» うわああありがとー！！そんな忙しい時に見てくれてありがとうね！！毎度毎度コメントしてくれてほんと嬉しい！マジでありがとうね！！ (2019年3月4日 14時) (
レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - お疲れ様！ずっと全部読んで、更新の度に喜んでた笑 ラストもちぃ汰らしい終わり方でめっちゃ好きやし、全部の話大好きやった！またもし新作が出来たら変わらずすっ飛んで行くね！取り敢えず、お疲れ様でした！50話おめでとう！！ (2019年3月4日 6時) (レス) id: d712e3143f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 葉月さん» コメントして下さって、また褒めていただきありがとうございます。少しずつ更新していけたらと思いますので、どうぞこれからも宜しくお願いします。 (2019年1月27日 9時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - はじめまして。素晴らしい作品をありがとうございます！……ただそれが言いたかっただけです。 (2019年1月27日 4時) (レス) id: 87837aefcb (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» ま、満足頂けたようで何より！！ それそれ！甘々なのじゃなくてもっとフレッシュさあるよね！(？) (2018年12月17日 17時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃ汰。 | 作成日時：2018年12月10日 11時
