君と十五回【rbr】 ページ15
子供の頃は、この特別な夜が楽しかったものだ。
人より2倍にもらえるプレゼントも、街のこの光も、両親の嬉しそうな顔も、全部全部自分を祝ってくれている気がして。
成長し、この特別な夜が私ではない二千年以上も昔の人物のものだと知った時は、何だか複雑だったな。
随分と擦れた大人になってしまったものだ。
と、考えているとスマホに連絡が入る。
''部屋で待っとるからな！''
何だかんだ言っても、私が彼をどれだけ好きかは、私の手に握られた食事の紙袋達を見てもらえればわかることだろう。
...それと、腕時計の紙袋。
自宅のインターホンを押すという滑稽な現象を起こしながら彼が開けてくれるのを待つ。
ふわふわと舞う雪が街に降りかかり、寒さのあまり滲む視界が余計に光を膨張させる。
｢A？寒いやろ、何してんねん？｣
『ロボロ』
背後に感じた彼のぬくもり。
メンバーから小さい小さいとバカにされているらしいがそれでも私よりは大きい彼。
後から回る彼の腕の、白黒のマーブルセーターは私がプレゼントしたものだ。
『...きてくれたんだ』
｢ん？当たり前やろ、こんな日は''彼女''と過ごさな！｣
''きてくれた''の意味が間違って受け取られてしまったが、まぁ、それはそれで愛嬌ということで。
｢入ろ、A｣
促されて入った部屋はいつもより数倍暖かい気がする。
『ロボロ、これ』
｢ん？うぉ！めっちゃ食いもんあるやん！うまそぉ｣
彼が嬉しそうに笑うから、私の冷えきった頬も緩むのを感じた。
｢あれ、これは...｣
『うん、プレゼント』
｢もー、ええのに！今日の主役はAやろ！？｣
『いいの、私も貴方と今日会うなら何かあげたかったから...』
そう言うと彼は申し訳なさそうな顔から一変、嬉しそうに綻び、早速彼は腕にそれをはめる。
｢どぉ？｣
『うん、いいね、やっぱり似合ってる』
｢へへ、Aが選んでくれたんは嬉しいなぁ。そんじゃAにもプレゼント！｣
開けて開けて、と促す彼に釣られ落ち着かない手つきで箱を開ける。
｢どや？！A欲しい言うてたやろ？｣
『うそ、これめっちゃ高かったのに...』
｢ええねん、Aにとったら今日は2倍にめでたい日なんやからさ！｣
履かせたるよ、と椅子に座らせられ、彼は私の踵を優しく靴に嵌めた。
彼は唇を真新しい靴に当てて言う。
｢良う似合ってるで、俺のシンデレラ｣
________…
爪先...崇拝
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琴葉(プロフ) - ちぃ汰。さん» いえいえ！！ うん、その時がきたら即読みに行くわ！！w← (2018年10月3日 19時) (
レス) id: d712e3143f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» ほんとありがとう...『また』があったらよろしくね...w (ボロ泣き中) (2018年10月3日 13時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - ちぃ汰。さん» だって全部素晴らしいなって思えたのはホンマやもん！ううん、載せてくれるのは全然いいよ！寧ろ嬉しかった！！ホント、あんな感じやけどいつでもしに来てね！ (2018年10月2日 15時) (レス) id: d712e3143f (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» ありがとう！本当に琴葉には感謝しきれんのよ！どんな作品でもそうやって褒めてくれるから、頑張って来れたんやと思う！うちも琴葉の作品に会えてよかった！また行く！リクエストする！サプライズなんてものじゃないけど、載せちゃってごめん、でも全部本心だから！ (2018年10月2日 10時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - ちぃ汰。さん» 私の方が、ちぃの更新とかコメにずっと励まされてたよ？ホンマに、こっちこそありがとう！！私の作品見つけてくれてありがとう！あと、私の友達なってくれてありがとうね！また私の方にもリクエストしてな？ちぃならいつでも歓迎やから！！ (2018年10月1日 17時) (レス) id: d712e3143f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃ汰。 | 作成日時：2017年12月12日 22時
