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『ふふ、おめでたい日に物騒ですわね。今日くらい、温かい気持ちで過ごしたかったのですけれど。』
｢…お前が言うと皮肉に更にエッジがかかるな。｣
『あら、褒め言葉ですの？ふふ、うれしいわ。ああ、そうそう、あなたにお会いするのは本日初ですわね、これを言わなければ。』
｢ご機嫌だな、結構だ。｣
『ああ、建国おめでとうございます、閣下。この国に、また、この国の国民に、沢山の幸多き1年でありますよう。』
可愛らしく微笑む彼女。持ち上げた服の裾が柔らかく膨らむ。全くもって愛おしい。許されるならば頭を撫でてやりたいなんて所だがそんなことをした暁には、たちまち先程のような氷漬けの肉塊となるところだ。
まぁ、それは彼女が俺をどう思うかによるのだが。
彼女の持つ零度、という能力は今日はさらに煩わしく思える。
｢''雪の女王''からご挨拶を頂けるとは名誉な事だ。｣
『あら、謙遜なさって。』
彼女は俺と契約した紛うことなき軍人であり、俺の恋人である。いや、後者はそこへの昇格中だが。
それでいい、別に急いでいない。いつか手に入れることは決めているのだから。そして、まだまだこの国での生活は長いのだから。
『ふふふ、貴方も随分ご機嫌なようね。』
｢そりゃそうだ、国の元首がこんないい日に暗い顔してられないだろう。｣
『そうですわね。ところでこちらのお城では会話を覗き見する習慣でも？或いは流行っていますの？』
ニコニコと笑いながら、床を凍らせた彼女。
滑りかけた俺を支えながら彼女は廊下の角を見る。
そこにはバタバタと倒れ込む、苦笑いのメンバー達が居た。
｢ああ、いや、これは違くてやな…｣
｢ふふ、見つかっちゃっためう〜｣
｢｢｢…閣下、建国おめでとうございます、｣｣｣
彼女はクスクスと笑う。
嫌に声を合わせて言う奴らに、彼女に支えられながら俺は頭を抱えるのだった。
＿＿＿＿＿＿…
｢ちゃうねん、グルちゃん！そこでご機嫌なのはお前が来たからな、って言わな！｣
｢やかましい大先生！｣
｢｢｢お前がいっちゃん煩いねん！｣｣｣
建国おめでとうございます！
ただただほのぼのした話が書きたかったのです！
楽しかったです、こういうベタな話し。
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ちぃ汰。(プロフ) - 琴葉さん» 毎度のコメントありがとうございます。お待たせ致しましたことお詫び申し上げます。感想もありがとうございます。期待以上の感想を頂けて言葉もありません。続編前向きに検討しておりますのでどうかその時はよしなに。私もあなたのファンでございます。ありがとちゅき() (2020年5月12日 10時) (
レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
琴葉(プロフ) - 夜分遅くに失礼致します。更新の方心待ちにしておりました、そして相も変わらず、否それ以上に素晴らしいお話に胸が苦しく、また切なさが込み上げました。良ければ続編をと思いますが作者様の手が動く限りで構いません。私は何時までも貴方様のファンです。とりますき() (2020年5月12日 0時) (レス) id: fea4b79f15 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色 逆音さん» とんでもございません、しっかりと寝てましたすいません...。ありがとうございます...。勿体ない言葉...。 (2020年1月28日 8時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
つらら@ちゃげっ娘。鬱紺色 逆音(プロフ) - 夜分遅くに大変失礼でしょうが...これだけ...好きです。 (2020年1月28日 3時) (レス) id: 9e136fef77 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ汰。(プロフ) - 夢川さん» いえいえ、全く気にしておりませんのでそんなにお気を使われないでください！感想頂けてとても嬉しいです。星の子一家に一人要りますよね笑 こちらこそリクエストありがとうございました。よろしければまたリクエストしてくださいね。(お仲間でしたか笑) (2019年11月5日 20時) (レス) id: 3f437b8d31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぃ汰。 | 作成日時：2019年10月6日 18時
