Special Story＊Yellow ページ43
｢何やってんのよ｣
寝ぼけた彼の声が耳に響いた。
｢卵焼き、･･･食べる？｣
｢うわ、何よそれ。丸焦げじゃない。ソレを俺に食わせる気？｣
｢失敗しちゃっただけなの！！｣
｢苦そ｣
｢嫌なら食べなくていい！！｣
朝、仕事に行く和くんに朝ご飯を作ってあげようと思って朝5時に起きた。
それから和くんが好きなオムライスを作ろうと思ったけど！朝からはキツイかな、って思ったから卵焼きを作ってみた。
その作ってる途中にニュースで和くんが映ったからソッチを見て。
そしたら、焦げ臭い匂いがプンプンしてきて、思わず『あー！』って叫んで･･･冒頭に至る。
捨てようと思ってお皿に乗っけた卵焼きを持って行こうとしてテーブルに向かった。
｢いい、食べる｣
｢･･･え｣
｢Aが作ったヤツなら食べる｣
何それ？！和くん、私を殺す気？！何でそんな胸がトキメク台詞を言うの！
左利きの手でお揃いのお箸を持って口に運ぶ和くん。
･･･食べる前に一瞬嫌な顔したけど。そんなの関係ない！！嬉しい！！
｢うん･･･美味いよ｣
｢･･･、｣
｢ちょっと焦げ臭いけど、ちゃんと味はするし｣
｢･･･、｣
｢捨てんの勿体ない、こんな美味いのに、｣
｢あ、あ、｣
｢何照れてんのよ｣
美味しいって！嘘でしょ？お世辞？うん、分かってるけど！
何照れてんのよ、って言った和くんも耳まで真っ赤にして照れてる。
｢今日、さ｣
｢うん？｣
｢久し振りにご飯食べにでも行こっか｣
｢･･･うん！和くん、仕事何時頃終わる？｣
｢帰ってくるのは、7時ごろかな｣
珈琲を飲みながらチラッと私を見る和くん。
･･･あ、目が合った。
くふふ、って笑ってる。
｢いい子で待っててね？｣
｢うん、｣
｢テレビの和くんに浮気しないでね？｣
｢う、ん。テレビの和くんも好きだけどこっちの和くんの方が好きだな｣
｢くふふ、｣
満足したように笑ってまた珈琲をズズっと啜る。カッコイイ！
｢そろそろ行こっかな｣
｢あ、そうだね｣
｢行ってきますのチューは？(笑)｣
｢･･･｣
｢やりなさいよ｣
｢嫌だ！｣
｢何で｣
｢恥ずかしい！｣
いつもこれ以上のことしてるでしょ。そう言ってから、靴を履いた和くんが頭に手を当てて唇を重ねた。
｢ん、コレで仕事頑張れる｣
｢も、恥ずかしい･･･｣
｢くふふ、じゃあね？｣
｢うん、行ってらっしゃい｣
ニコって笑って玄関を開けた後、大好きって聞こえた気がした。
*
『Special Story＊Yellow』2016.1.10.Fin.
*
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みう(プロフ) - たまこさん» そ、そうですか？！そう思って頂けたのなら嬉しいです！ありがとうございました！！ (2015年11月13日 22時) (
レス) id: a0fc30e2c2 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ - 翔くん〜見た目も中身もイケメンさんでキュンキュンしました！笑 (2015年11月12日 22時) (レス) id: 2b15662a3c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - 多御流さん» ありがとうございます(ペコリ)うん････、歳は聞かないで(苦笑)これからも宜しくお願いします！ (2015年11月12日 18時) (レス) id: 575ad155ba (このIDを非表示/違反報告)
多御流(プロフ) - 誕生日おめでとうございます！！何歳になったんですか？ (2015年11月12日 7時) (レス) id: 7438752eae (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆうさん» キュン、として頂けたのなら幸いです(V)o￥o(V) (2015年11月1日 1時) (レス) id: ee9a4d30ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2015年9月14日 18時
