＊ ページ23
強引に振り向かされた身体。
雅紀の黒目がちな目が私を捕らえた。
「俺の彼女は･････」
「“翔ちゃん”、でしょ？」
「･････は？」
雅紀が間抜けな声を出して固まった。
「えー！！ないないないない！」
「なんで！“翔ちゃん”って幸せそうな顔して名前呼んでたじゃん！」
「いつ！」
「今日、電話で！」
目を閉じて思い出す雅紀。
思い当たる節があるでしょう。
「･････ねぇ、“翔ちゃん”、って、男だよ･････？」
「･･････････」
「あはは(笑)勘違い？」
「･･････････」
「俺、浮気なんかしないよ！」
勘違いのままで、良かった。
浮気なんてしない、･････ね。
私の恋が叶う確率･････ゼロ、か。
「俺、男好きじゃないし！あ、いや！翔ちゃんは大好きだけど！あ、そっちじゃないからね？！」
「･･････････、」
「ん？どした？」
「･････ごめ、もう帰る」
浮気しないのは分かった。
雅紀が真剣に彼女と付き合ってるのが分かった。
私が今更何をしようが雅紀の気持ちが私に向くことはないことが、･････分かった。
諦める。綺麗さっぱり、とはいかないけど。
恋してた時間が長かった分、諦めるのも時間が必要だけど。
雅紀。ずっとずっと好きでした。
5年前、雅紀に恋した時から数えきれないほど『好き』を伝えてきたけど、もう終わりにします。
自分の気持ちに終止符を打つよ。
「え、」
「････････････････」
「な、に･････････････、」
「･･････何で泣いてんの？」
「何でもな･･････」
背中に雅紀の体温が伝わる。
さっきみたいに手首を掴まれたんじゃない。
後ろから抱き締められてる。
「･･････どうしてこんなことするの？」
「え？」
「･･････雅紀、彼女いるでしょ？」
鼻水も出てきて上手く話せない。
けど、浮気しない。って言ってた人がもう浮気行為みたいなのしちゃってんじゃん。
これは一言言わないと！
雅紀は優しいから、きっと私が泣いてるのを見て何も考えずに抱き締めたんでしょうけど。
ちょっとは考えてほしい。
だって、アナタの行動で私の心は振り回される。
「････彼女を抱き締めちゃいけないの？」
「･････は」
「俺の彼女って、････誰？」
「･･････」
「俺、誰に恋してんの････」
*
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みう(プロフ) - たまこさん» そ、そうですか？！そう思って頂けたのなら嬉しいです！ありがとうございました！！ (2015年11月13日 22時) (
レス) id: a0fc30e2c2 (このIDを非表示/違反報告)
たまこ - 翔くん〜見た目も中身もイケメンさんでキュンキュンしました！笑 (2015年11月12日 22時) (レス) id: 2b15662a3c (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - 多御流さん» ありがとうございます(ペコリ)うん････、歳は聞かないで(苦笑)これからも宜しくお願いします！ (2015年11月12日 18時) (レス) id: 575ad155ba (このIDを非表示/違反報告)
多御流(プロフ) - 誕生日おめでとうございます！！何歳になったんですか？ (2015年11月12日 7時) (レス) id: 7438752eae (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - ゆうさん» キュン、として頂けたのなら幸いです(V)o￥o(V) (2015年11月1日 1時) (レス) id: ee9a4d30ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みう
| 作成日時：2015年9月14日 18時
