＃４９ ページ9
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1限目。
教室の後ろの隅に椅子と机が設置されていて、そこに教科書を手にしたプレゼントマイクが頷きながら、教壇に立つ私を見る。
そう、英語の時間だ。
このページのこの段落から、と大雑把に伝えられた進度だけを頼りに言葉を紡ぐ。
『ここの文法は過去完了形ね。この単語多分指定の単語集載ってなかった気がするから辞書で調べておくように』
時間が経つごとに徐々に口が慣れてきた。
カリカリとシャーペンを走らせる音も絶えず聞こえてきて、生徒たちの集中具合がよく伝わってきた。
『あー…この単語のアクセント注意だね。
何回も音読すると速読にも繋がるから、正しいアクセントで何度も復習してみてね』
最後の1文まで解説し終わって、ぺらりと教科書を捲ると問題がずらりと並んだページが現れる。
ペンを走らせる音が止むのを待ちながら、学生時代を思い出す。
……問題ね。
当てられるのホント嫌だったよなぁ。
苦手な科目とかだと尚更嫌だった記憶あるし…。
あーー、このクラスの一学期の中間期末の点数表貰っておけば良かった…。
『あー………みんな予習で解いてきてる…よね？』
頭良さそうな子…誰…？
既に問題に取り組んでそうな…
…いや。
無理に当てる必要なんて無い…ですよね、
プレゼントマイク。
『…こ、答え合わせしまーす…。問1から、a,c,c,d…』
──────
「YO！！！逃げただろ〜吉良！」
『すみませんって！
昔は私も当てられるの嫌な側だったんでつい…！』
「まァ良いけどさ！じゃ、2限目もファイトだぜ〜」
ひらひらと手を振って教室を出て行くプレゼントマイク。
先程まで彼が使っていた席に座って、大きく息をつく。
『はぁ〜〜疲れたぁ…』
だらりと脱力すれば、前の席の女の子がわざわざ立って挨拶してくれる。
「キラさん！私あんなに良い英語の授業初めてでしたわ！是非自信をもって下さい！
それと…お昼休み中に先程の授業の質問をしてもよろしいかしら…？」
プリプリと効果音の付きそうな女子っぷりに思いもよらず癒される。
胸の前に抱えたノートの表紙には律儀に“八百万 百”と名前が記されていた。
『ありがと〜〜…！！八百万さん真面目に聞いてくれてるの伝わってきて嬉しかったよ〜…！
でもお昼休みはちょっとやりたい事があるから…
あっ、今聞くよ！』
「えっ！次も授業でしょう？よろしいんですか？」
…あぁ、ホント。
Plus ultraだな。
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Kさん - 心臓もたん (11月20日 22時) (
レス) @page31 id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - きらちゃんかわいい‼ (2023年2月27日 14時) (レス) @page28 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - もー夢主ちゃんたら素直じゃないんだから！！！！ (2023年2月27日 1時) (レス) @page28 id: ce509c1850 (このIDを非表示/違反報告)
すみこ(プロフ) - みーちゃんさん» 一気に！だらだら書いてるのでお時間かかったでしょうに…！ありがとうございます〜！♡ (2023年2月18日 22時) (レス) id: 7cd7c91a19 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - めちゃめちゃ最高でした！更新頑張って下さい！一気に読み返してしまいましたw (2023年2月17日 22時) (レス) @page27 id: d37bd93381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみこ | 作成日時：2023年1月16日 22時
