＃６１ ページ21
・
「ねぇ、その右手に持ってる紙って何？」
「外出許可証だよね！それ！！」
「いや〜助かるなぁ〜」
「……ッンだよだりぃ絡み方しやがってクソモブ共が…！
言いたい事あンならさっさと吐けや！！」
やっぱり沸点が低すぎる彼はすぐに怒りを爆発させる。
『あはは…ごめんね、爆豪君。
お弁当作るついでに今夜の夕飯も女子達で振る舞うことになったんだけど…その、材料が足りなくて、買い出し係にちょうど困ってたところでね…』
でも申し訳ないから気にしないで、と言おうとすれば、
芦戸さんにその口を手で塞がれる。
「ってことだから、キラセンセーも困ってるし、助けて欲しいなって思って！」
『ちょ、芦戸さん！爆豪君に迷惑になっちゃ…むぐ』
「ね、バクゴー！今日だけ頼まれてよ〜！」
やり取りを珍しく黙って見ていた爆豪君も、すぐにまた目の角度が急になる。
「ンな使いっ走り誰がやるか！！」
「あー、行っちゃった…」
「これはもうダメそう〜」
スゴい形相で共用スペースを陣取った彼には今怒り以外の感情が無さそうだった。
『うーん。
じゃあお弁当らしいおかずで夕飯にするのは諦めて…
コレでも作ろっか！』
先程キッチンの至る所を漁っていたときに見つけたカレーのルーの箱を手に持って言う。
と、女子達の顔がぱぁっと明るくなる。
「ほんまに！？ウチ林間合宿振りやわカレーとか〜！」
「私もカレーなら夏に予習済みですのでお役に立てるかもしれませんわ…！」
「カレーって作るところから楽しいよねー！」
キャッキャっと盛り上がったところで、野菜庫を覗けば、ギリギリ20人前のカレーの具材はありそうだった。
……この調子で、ホークスさんへのお弁当の話を綺麗に忘れてくれたら良いんだけどな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 696人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Kさん - 心臓もたん (11月20日 22時) (
レス) @page31 id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - きらちゃんかわいい‼ (2023年2月27日 14時) (レス) @page28 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - もー夢主ちゃんたら素直じゃないんだから！！！！ (2023年2月27日 1時) (レス) @page28 id: ce509c1850 (このIDを非表示/違反報告)
すみこ(プロフ) - みーちゃんさん» 一気に！だらだら書いてるのでお時間かかったでしょうに…！ありがとうございます〜！♡ (2023年2月18日 22時) (レス) id: 7cd7c91a19 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - めちゃめちゃ最高でした！更新頑張って下さい！一気に読み返してしまいましたw (2023年2月17日 22時) (レス) @page27 id: d37bd93381 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみこ | 作成日時：2023年1月16日 22時
