＃５５ ページ15
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『じゃあ、端で相談乗るよ。おいで』
ホークスさんには全員を回るようにお願いして、緑谷君を連れて体育館の隅へ行く。
『許容限界って言ってたけど…痣にならない限界は掴めてるのかな？』
「はい！一応は…」
『うんうん。
じゃあ、例えば…君の個性はオールマイトの超パワーと似てるけど、反動はほとんど来てるようには見えないよね。
緑谷君はあれ程の力は出せる？』
「に、似てます…よね…ハハハ…。
100%はまだ腕を壊さずには出せないですね…」
『うん。
じゃあ、オールマイトはどうやってあの力を出してるんだろう？オールマイトの個性は緑谷君の“上位互換”だと思う？ならそもそもあんなに大きな力は出せない？』
「……」
私の言葉を飲み込んで、彼なりに咀嚼する時間が空く。
相談に乗るには、私の言葉だけでは解決しない。
彼なりの解釈が彼の心にすとんと落ちない限り、
どんな相談も意味を持たない。
「…僕の個性は、オールマイトの下位互換だとは思いません。僕は、オールマイトのようにあの力を、100%を出せるはずです」
意味を持つ相談は、相談者が自分なりに言葉を紡ぎ出せればそれで完成する。
『うん。
────じゃあ、君とさっき手合わせした講評ね。
まず君の役割。
あの大人数でチームになるなら自分の役割を理解することが第一に大事なんだけど…
ちゃんと近距離で攻めてこれてたね！花丸！』
手を丸にして笑えば、
呼応するように彼の顔もパッと明るくなる。
『速さも丸だし、力も申し分ないし…。
緑谷君、“幹”はよく育ってるよね。
あとは“枝”と“葉”だけど…。
正直これも、臨機応変に対応できてて丸だね。
シュートスタイルもカッコ良かったよ！』
私の発言に、枝…？応用力…？と疑問符を飛ばす緑谷君。
『うん。じゃあ問題ね』
「は、はいっ！？」
急な質問に声を裏返らせて驚かれる。
生真面目、なんて言葉がこんなに似合う子は多くないだろうな。
『“基礎体力”と“経験”と“応用”
どれも人並み以上に揃ったキミがすべきことは何だと思う？』
問えば、指を口元に当ててブツブツと熟考を始める。
「……キラさんの言う“幹”が大きくないとやっぱり“枝”と“葉”は育たないんじゃ…。
…………うーーん…“基礎体力”……ですか？」
そう答えた彼を見て、思わず笑みが零れる。
『ぶっぶー。違うよ〜。
じゃあ、答え合わせにしに行こっか。着いて来てよ』
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Kさん - 心臓もたん (11月20日 22時) (
レス) @page31 id: 3281584211 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - きらちゃんかわいい‼ (2023年2月27日 14時) (レス) @page28 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - もー夢主ちゃんたら素直じゃないんだから！！！！ (2023年2月27日 1時) (レス) @page28 id: ce509c1850 (このIDを非表示/違反報告)
すみこ(プロフ) - みーちゃんさん» 一気に！だらだら書いてるのでお時間かかったでしょうに…！ありがとうございます〜！♡ (2023年2月18日 22時) (レス) id: 7cd7c91a19 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん - めちゃめちゃ最高でした！更新頑張って下さい！一気に読み返してしまいましたw (2023年2月17日 22時) (レス) @page27 id: d37bd93381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみこ | 作成日時：2023年1月16日 22時
