ぼくらどこへだって行こう 2 ページ32
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「なるべく早く、夜中のうちに宿舎を出たい」と二人に相談すると、あれよあれよという間に段取りは決まっていった。そうして… わたしを含めたメンバー全員でのスケジュールの最後の日である今日、出て行くことになった。
SE「メンバーは知らないんだろ？」
LC「うん。どうせ関心もないだろうし、知らせてない」
YH「今日が最後のスケジュールだったってことも知らないんだ？」
LC「……知ったところで何も変わらないからね」
変わらないし、変えられないし、変えようともしていないだろうけど。
終わってみれば、最後の団体スケジュールなんて呆気ないものだった。何も起こらず、何も変わらない。外部に向けては笑顔を作り、仲の良いグループを演じ、楽屋に入れば黙りこくる。今日もそうだった。
もうSEVENTEENのルカはほとんど終わっている。IOIの最終スケジュールを終えたら、個人ファンミーティングを予定しているが、メンバーに知らせるつもりもない。
LC「二人とも、こんな夜遅くに本当ありがとうございます」
SE「なに言ってんの。そもそも俺のスケジュールだってこんな時間しか空いてないし」
YH「そうそう。セフンのせいだから、Aは気にしなくていいんだよ」
SE「いや…少しは気にしろよ？俺は先輩なんだから」
YH「そんなこと言ってるけど、Aに頼られたのは嬉しいんだろ？」
SE「……うん。今度は俺を仲間外れにしないでくれたんだ？」
ああ、セフンオッパはあの当時、逃亡の仲間に入れてもらえなかったことを根に持っていたのかな、なんて。にやりと笑うオッパがおかしくて笑いが溢れた。
ジュホンオッパの言葉を思い出す。わたしを想ってくれてる人は他にいる。もっと周りに目を向けるべきだ。…その通りだった。メンバー以外にも、わたしのことを大事にしようとしてくれる人はいた。
長年お世話になった宿舎を見上げる。もうここに戻ることはないのだろう。わたしが一番大事にしていたみんなとの思い出のひとつ。
ジュンと寒空の下話したあの夜、わたしはここから一刻も早く出て行くことを決めた。もうSEVENTEENとしてのスケジュールは残っていない。グループのメンバー名義としての最後のスケジュールを終えた今日、出て行くと決意していた。
思い出の一部だけを段ボール箱に詰め込んで、わたしはセフンオッパの車に乗り込んだ。
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ぴょん(プロフ) - ミンギュはいいやつすぎるし、主人公のファンミにこそこそ行こうとするメンバー、君らが悪いのにどうしても可愛すぎる、最高です (2022年9月23日 0時) (
レス) @page47 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
綾部(プロフ) - 1日かけてじっくり読んでしまいました。更新される日を待っています。 (2022年8月11日 22時) (レス) @page47 id: 1ca0875e76 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 一気に読んじゃいました。また更新される日が来る事を願っております。執筆してくださりありがとうございます。 (2022年1月4日 0時) (レス) @page47 id: 3160d2b695 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 椎名さん» まさかお返事来るとは思っていませんでした、、、ゆっくりで構いませんので無理はなさならいでください、！ (2021年7月3日 1時) (レス) id: 6da38b2df1 (このIDを非表示/違反報告)
椎名(プロフ) - 雫さん» 更新、非常に遅くなっていて申し訳ありません…！！ (2021年7月2日 23時) (レス) id: ecff8741cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名 | 作成日時：2018年3月28日 20時
