逃避行と内緒話 ページ30
dean side
DN「ここはどう？ちゃんと作業室も作れるし、セキュリティもいいし」
LC「うーん… 確かにここいいなあ」
デスクトップに映し出される間取り図を、身を寄せ合って二人で見る。不動産屋から勧められた物件を真剣に吟味するA。「でもここだと近くに好きなバーガー屋さんがあるよ、ヒョクオッパ」そう目を輝かせて言うAは、どこか吹っ切れたようだった。楽しそうな姿に笑みがこぼれる。
「オッパ、わたしなるべく早く引っ越そうと思うんだけど、良い物件知りませんか？」とAが電話をかけて来たのはつい二日前で、それは夜中だったにもかかわらず、ツテのある不動産屋に電話をかけて「大至急、可愛くて若い女の子が住んで安全な家探してるんだけど」と叩き起こしてしまうあたり、俺はこの子に甘いようだ。
だって、あんなに死にそうだった彼女が、ようやく前を向こうとしているのだから、『頼れるオッパ』な俺は全力で協力するのが筋だと思う。
DN「でもほら、こっちには近くに花屋があるよ。A、花好きじゃん。セキュリティも一番良いし」
LC「お花は魅力的だけど…わたしもう芸能人じゃなくなるんだから、セキュリティはそこそこでいいよ」
DN「……ダメ。お前は抜けてて、危ないから」
LC「ちょっと〜！！どういう意味？」
けらけら笑うAは、肩書きが芸能人じゃなくなってもどう見たって魅力的だ。
DN「Aから俺に泣きついてきたんだから、もう諦めて俺に任せるべきなんじゃない」
もっと早く泣きついてくれれば、Aがあんな奴らに傷付けられる前に救うことができたかもしれなかったのに。
そうだねえ、と言いながら画面を見るAが、無意識に弾いた物件を見る。それは今の彼らの宿舎と程近い物件だった。気付いても見ないふりをする。時には見ないふりも必要だ。でもこれはあいつらの見ないふりとは違うんだよなあ。
なんて、彼女を救えなかった彼らには知る由もないだろうけど。
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ぴょん(プロフ) - ミンギュはいいやつすぎるし、主人公のファンミにこそこそ行こうとするメンバー、君らが悪いのにどうしても可愛すぎる、最高です (2022年9月23日 0時) (
レス) @page47 id: 0051795449 (このIDを非表示/違反報告)
綾部(プロフ) - 1日かけてじっくり読んでしまいました。更新される日を待っています。 (2022年8月11日 22時) (レス) @page47 id: 1ca0875e76 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 一気に読んじゃいました。また更新される日が来る事を願っております。執筆してくださりありがとうございます。 (2022年1月4日 0時) (レス) @page47 id: 3160d2b695 (このIDを非表示/違反報告)
雫(プロフ) - 椎名さん» まさかお返事来るとは思っていませんでした、、、ゆっくりで構いませんので無理はなさならいでください、！ (2021年7月3日 1時) (レス) id: 6da38b2df1 (このIDを非表示/違反報告)
椎名(プロフ) - 雫さん» 更新、非常に遅くなっていて申し訳ありません…！！ (2021年7月2日 23時) (レス) id: ecff8741cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椎名 | 作成日時：2018年3月28日 20時
