遠くなるその声 ページ44
DK side
活動のサイン会の日となった。
2つとなりにいるのはAヌナで、興奮したように話すペンを本当に愛おしそうに見つめて、手を握ってあげていた。
ヒョンたちはAヌナに辛く当たるけど、ヌナは何にも変わってない、優しいヌナのままなのにな、と内心思っている。
それでもヒョンたちの気持ちがわからないわけじゃない。ヌナが頼ってくれないのが悔しいんだろうし、プロデュース101とそのメンバーたちを優先しているように見えているのだと思う。大好きだからこそ拗れた問題。ヌナと俺の間に座り、手が空いたのかぼんやりとAヌナのことを見ているジョンハニヒョンを見て、いつ解決するのかな、ともどかしく思った。
ヌナと喋っていたカラットが俺の方に移動してくるのでその子を見つめる。頰を紅潮させてすごく嬉しそうだ。Aペンのようで、「Aヌナはどうだった?」と聞いたら興奮したまま「すっごく綺麗で優しかった!」と言われ、微笑ましさに笑みがこぼれた。
その後もカラットとのサインを続け、手が空いたので客席を見ていると、古くからいるマスターたちが俺を呼んだ。手を振ると「ルカが!」とヌナが座る方向を指差した。切迫した顔をしている。
そちらに視線を移すと、一人のカラットがヌナの前に座って、Aヌナを睨みつけていた。
LC「…ええと。サインはどうしますか?」
FAN1「触らないで、サインなんかしないで下さい」
LC「はい。分かりました」
FAN1「ルカのIOIのステージ見ました」
LC「わあ、そうなんですか?ありがとうございます」
FAN1「あんたが一番ブサイクだった。けどセブチにいるよりはマシでした」
LC「あはは。みんなとっても可愛いので…」
FAN1「すぐそうやって笑うんですね…それ見ると本当気分悪くなる」
LC「うーん……」
明らかなアンチペンだ。聞いていて腹が立つ。Aヌナは困った顔でそのペンの顔を見ていた。最近よく見る表情だなと思った。スングァンの前にいるペンが「ちょっと、」とそのペンを諌めようとするが、Aヌナはそれを制した。
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コノシ??(プロフ) - このお話本当に大好きでもう3周目です(泣)毎回切なくて涙が止まりません、、泣 こんなにいいお話を書いてくださってありがとうございます!!泣泣 (2019年10月24日 16時) (レス) id: 8f50ae73cd (このIDを非表示/違反報告)
uni(プロフ) - この作品が好きなので結末まできちんと見届けたいです。これからの椎名さんの作品も見たいと今の作品を読んでいて思っています。よろしければ続編のパスワードを教えて頂けたら幸いです。 (2018年3月29日 21時) (レス) id: 32a2e286ef (このIDを非表示/違反報告)
bbbbbbbbbbbbxbc(プロフ) - ほんとにこの作品が大好きで最近の楽しみでもありました。パスワードよければ教えていただけないでしょうか(;_;) (2018年3月29日 20時) (レス) id: 14b2a82e33 (このIDを非表示/違反報告)
vanilla060(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2018年3月29日 20時) (レス) id: 322d68ed9d (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - もし良ければ私もパスワード教えて欲しいです(>_<) (2018年3月29日 20時) (レス) id: d3c015137c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椎名 | 作成日時:2017年6月27日 13時