ストーカーにふりまわされて学校辞めた話【実話】

３０日目 ページ32

柏木と親は10分ほどで教室から出てきた。

私たちの番だ。

「Aちゃん。」

柏木の親に話しかけられた。

「はい…。」


「今度、家に遊びに来てね。
うち、来るものは拒まないから。」


「えっ……」

まず、頼まれても行かないし、なんて言い方だ。


親もすごく驚いたような顔をしていた。


腹立たしい気分で教室へ入った。


担任と話をする。

柏木のことも少しだけ話した。

調理実習の時のことを親が言ってくれたりもした。


私は不登校だったので他の人より三面が長かった。


二時間も話した。


すっかり真っ暗になった頃、私たちは教室から出た。


そして親のケータイに姉から連絡がくる。


『今、学校まできたよー』

という。


姉は、この学校の卒業生だ。

私たちが三面ということで遊びに来たという。


姉を迎え、三人で職員室へ行く。

姉は先生と話がしたかったらしい。


10分ほどで姉が戻ってくる。


「柏木のこと、ちゃんと言わなくて良いの？」

親が急に私に言う。

「えっ？」

「行くなら、ついてくよ！」

姉もこう言ってくれた。

「うん。」


私は勇気出して職員室へ向かい、担任を呼ぶ。


「どうしたの？」

「あの、来年は柏木さんとクラスを離してほしいんです。
さっき言った通り、柏木さんが原因で学校来れてないんです。

来年は頑張りたいんで、クラスを別々にしてください！」


まぁ、5クラスもあるので同じクラスになる確率は低いが。


「分かった。

Aさんが勇気出して言ってくれたからできる限りやってみるよ」

「ありがとうございます！
では、さようなら！」


そう言ってその日は帰った。

すごく緊張したが、言ってよかった。


そう思った。

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