深淵に沈む (ページ9)

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樹side

きょもの隠してた秘密

ずっと疑問に思っていて

けど俺たちから無理に聞かない方がいい事だって分かってるから聞かなかった

それを今日きょもが話してくれたのは俺たちを信じてくれたから

『きょも、多分まだ俺らに隠してることあると思うけど、無理に聞くつもりはねぇよ。ただ安心して

何があっても俺らがきょもから離れるなんてことねぇし

きょもを嫌いになるなんてありえないから

だからいつでもきょもの抱えてるもん一緒に背負わせて』

そう言うと4人も微笑んできょもを見た

大「……っ、ありがと」

一人一人の顔を見たあとしっかりとそう言ったきょもは少し涙を堪えてるように見えた

けれどその顔は確かに笑顔で

少し顔が晴れた気がする

ジェ「そんじゃオレたちの絆に〜？かんぱーい！！」

ジェシーの音頭に合わせてそれぞれがお酒をぶつける

きょもは黒いブカブカのタンクトップの状態で寛いでいる

いつもより一段とリラックスしているように見えるきょもと俺ら

『なんかきょーは酒がうめぇ』

北「たしかにね」

慎「ねーおれ、きょもの描いてるデザイン画ってゆーの？みたい！」

ジェ「オレもー！いーでしょ？大我」

大「ふふっ仕方ないなぁいいよ」

きょもが部屋から持ってきた分厚いファイル

その中に色んなデザインの描かれた沢山の紙がぎっしりと詰まっていてきょもの努力が見えた

ジェ「ねぇ、みんなこのダイヤモンドの中に音符の入ったタトゥーあるんだけど」

『ん、どれ？あかわいーね』

ジェ「みんなでさお揃いで入れない？」

ジェシーからの提案

もちろんみんな答えは

慎「いーじゃん！」

北「なんかいいね、絆が目で見られるみたいで」

『俺ら水泳ないからバレねぇしな』

ジェ「Yeah！！さすがみんな！そうこなくっちゃね！！！」

大「…いいの？」

いいってゆーか俺たちがそうしたいんだって

そう伝えればきょもはまた笑みを零した

きょもの身体にある傷

タトゥーはそれを隠すために入れてる

きっときょもの抱えてる何かを軽くする為の大切なものなんだと思った

それならきょもの考えたその優しい芸術で俺たちの

絆を

愛を

心を

目でも見られる様に具現化したい

俺はお前らのためなら死ぬことも喜んでできるんだよ

純粋なそれとは違うけど

俺らにはそれくらいの

重くて歪なくらいがちょうどいい

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