深淵に沈む (ページ13)

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大我side

友「大我が入れちゃりや」

『え、俺すか？いやそれは』

友「大事なもんながやろ？記念すべき大我の初のお客さんや」

友也さんに突然言われひどく緊張した

友也さんが入れてくれると思っていた俺は少し焦っている

一生残るタトゥー

まだ未熟な俺より確かな腕を持つ友也さんに入れて貰った方絶対にいい

慎「いいじゃん。きょもが入れてよ」

『…いやでも俺』

北「京本に入れてもらいたいんだけど」

樹「ほらぁ〜早く入れて欲しくてうずうずしてんの！」

優「何渋ってんだよ、ほら」

ジェ「大我なら大丈夫！！」

ここまで言われたらもう、期待にこたえなきゃだよな

『分かった、いいよ。でも1人ずつじゃないと無理だから順番決めてて』

5人がジャンケンている間に彫る準備をする

黒いゴム手袋をはめ念入りに消毒をしていく

タトゥーマシーンと新品のツールと6色のインク

転写シートを作るプリンターにクリーム…etc

そしてPCを用意していつでも彫る準備は整った

ちょうどその時順番が決まったようだ

ジェ「2番かよくそーー！」

樹「北斗、行ってこい」

北「まさかの1番は俺ね…」

慎「あはは、頑張ってね〜北ちゃん！」

北「もーうるさいな、頑張るよ」

優「怖かったら手握っててやるよ」

北「怖かねーよ！いらねーよ！！」

『順番決まったみたいだね。それじゃ北斗どこに入れる？』

北「…京本はどこ入ってないの？」

『んーバレないとこで言ったら左の脇腹とか右太ももの裏とか？』

北「それなら左の脇腹。京本が入れるのと同じとこに同じサイズで入れてよ」

『脇腹ちょー痛いよ』

北「…平気だから。ほら早く」

『北斗、ほんとに手、握って貰った方がいいんじゃない？』

北「平気だわ！！」

初めてなのに脇腹いく勇気凄いよ

俺もめっちゃ痛かったし

緊張してる北斗を安心させるように出来るだけ優しく声をかける

丁寧に綺麗に、サイズが大きめだから少し時間がかかる

けど細かいとこはやりやすいし思っていたよりも落ち着いて彫ることができた

『はい、終わったよお疲れ様』

綺麗に最後のケアを終え、北斗に声をかける

北「……いって…」

途中北斗はやっぱり恋しくなったのか

みんなを呼んで手を握ってもらっていた

『それじゃあ次は？』

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