【憧憬の愛】第二幕 (ページ28)

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第七十八話ページ28

『大我がこっち戻って来たらお礼させてね』
「しなくていいよ〜俺ほんと何もしてないし」
『してくれたよ。私の我儘聞いてくれたじゃない』
「あれ我儘って言わないと思う(笑)」
『そう、、かな？』

「うん。だから本当気にしないで」
『ありがとう』

「これで一安心だね」
『うんっ』

「ちゃんと寝るんだよ」
『な、何で寝てないって分かったの？』
「何となく？」
『大我には隠し事出来ないなぁ』
「とか言って、隠してる事山ほどあるんじゃない？(笑)」
『んーどうかな？(笑)』

「じゃあその隠し事を帰ったら話してもらうから(笑)」
『えぇ？(笑)』

「冗談だよ」
『もうっ』

あの日、彼女に対して抱いた感情はあの夜全て消え去った。
と言うより、全ては俺が勝手に抱いた事。

今の距離感なら聞ける気がする。
ずっと・・・気になってた事を。

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博多座での公演を終えて、東京へ。

休む暇もなくグループの仕事に合流し
夏はあっという間に終わりを告げた。

9月、秋の訪れ。

『まずは博多座公演、お疲れ様』
「ありがとう。あっ、退院おめでとう」
『色々、お世話かけました』
「ううん。やっと直接言えて今ホッとしてる(笑)」
『ほんと、ありがとね』
「いいってば(笑)」

数週間振りに会う彼女は髪色が変わっていて少し痩せてた。

「Aちゃん、ご飯食べてる？」
『え？何で？』
「何か・・・細くなってる気がして」
『そう？変わってないよ？』
「ならいいけど」
『大我こそ痩せたんじゃない？』
「痩せたって言うより絞れた(笑)」
『なるほど(笑)』

お酒も入って、ゆったりとした時間が流れる。
まずは・・・俺から