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「もう俺に隠し事ない?」
『・・・ないっ』
「連絡やめるとか、会わないとか、、言わない?」
『言わ・・・ない・・』





「良かった・・マジで」
と、大我君が私にもたれかかった。




『た、大我君』
「ん?」
『今・・・「うん」
『何だろ・・・頭ん中ごちゃごちゃで』
「ごちゃごちゃ?」

『うんっ・・・これって現実?』
「あはは、現実。ほら、見て。目の前にいるじゃん」


『いる・・・いるんだけど・・・大我君って』
「なに?言ってみて」


『私のこと・・・好き・・・なんだよね?』
「もう一回言わせる気?」

『だ、だって・・・なんか信じられないもん』





夢みてるんじゃないかって・・・思ってしまう。





「信じてよ。俺のこと」


『なら、大我君も私の事信じてくれるの?』


「信じる」


『・・・』





"難しく考えないで。ただ俺だけを見てよ"






大我君だけ。




それが、私の幸せなんだと知った。






−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−






「待って、マジで帰るつもり?」
『帰るけど・・・』
「久々会えたのに?」
『明日もお互い仕事じゃん』


「うわ、Aちゃんって釣った魚に餌やらないタイプ?」
『なんでそうなるの(笑)』

「だって、俺のこと置いてくじゃん」
『置いてくってここ大我君の家でしょ』

「そういうことを言ってんじゃない(笑)」
『じゃあ・・・なに?』


「もうちょっと一緒にいたいってこと」


『・・・・』


「言葉にしないと分からない子なんだね(笑)」
『ご、ごめんっ』



「いや。それがAちゃんだし」


「鈍感なとこ、嫌いじゃない」





『褒めてる?』




「褒めてる・・・てか、マジで帰んないで」



『・・・』



「今日はここにいてよ」







負けた。




完敗だ。





自分の気持ちにも、大我君にも。






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作者名:しぃ | 作成日時:2023年5月11日 17時

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