【midnight】-1- (ページ25)

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"俺に聞いてよ。一番に"

一番、たったその二文字が嬉しい。
その理由はきっと・・・うん。

でも、これは誰にも悟られちゃいけない。

思いを伝えるより、切られる方が怖くて
自分の気持ちを誤魔化すようにスタンプだけ送った。

まだ出会って時間も経ってないのに、おかしい。

こんなはずじゃなかったのに。

まあ・・・楽しもう。

悩んだって意味ないし、未来もない。

私と大我君の関係性はきっとこのまま。

このままがいいよ。

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2月が終わり、3月ー・・・桜の季節。

どの番組をつけてもコロナの話題。

休業とか延期とか・・・マスクとか。
今まで通りに過ごせない日々が始まった。

業務スタイルも変わったし
何なら受付スタッフの人数も減らされて
オフィスビルを管理するセンターに異動。

リモートワークが増え、ラウンジの出勤はゼロ。
このご時世だもの。お客様だって来ない。

有り余る時間。

こんなの初めて。

♪♪♪♪

『もしもし〜』
「あ〜Aちゃん〜俺〜」

『どしたの？」
「昼飯まだだよね？」
『え、まだだけど』
「リモートランチしない？」
『リモートランチ？何それ(笑)』
「え、なんか流行ってるって樹が言ってた」

と、まあこんな感じで大我君とはやり取りが続いてる。
コロナ禍になってから大我君の仕事も
色々ストップしてるみたいで自宅待機の時間が長いらしく
ここ最近やたらとテレビ電話がかかってくるの。

だからね、出掛けもしないのにメイクしてるんだよ私。

バカみたい。

でも、一人の時間が増えた今
繋がりを感じる事で漠然とした不安が和らぐ。

この先どうなるんだろう。

仕事・・・続けられるのかな。とか。

でも、大我君と話してると全部忘れちゃうんだ。