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あ、頭痛い。
泣き過ぎて・・・何もかも終わってる。
あー明日が休みで良かった。
これ仕事だったら確実にメンタル崩壊。
と言うより、ミス連発で私の首が飛ぶだろう。
自分の気持ちを認めた今、私のとる行動は一つ。
もう二度と優吾と関わらない為に連絡先を消す事。
この数ヶ月は、夢だ。
夢だったって事にしよう。
記憶の中から抹消して、以前の自分に戻らなきゃ・・・
って考えれば考えるほど
『戻れるわけないじゃん』ってまた涙が出てくる。
それでも・・・やらなきゃいけない。
消さなきゃ私の中から彼の存在を。
これ以上、好きになっても良い事なんてない。
泣きながら携帯を手に取れば画面を埋め尽くす着信履歴。
何で・・・こんなに。
LINEも来てるけど・・・見るのが怖い。
見る?見ない?
それとも、かけ直す?かけ直さない?
どうしたらいいのー・・・と天を仰いた瞬間
手の中にある携帯が震えた。
【着信:優吾】
ど、どうしよ・・・
出ないのも・・・おかしいよね。
もしかしたら何かあったのかもしれない。
うん、きっとそうだ。
じゃなきゃ、私に電話してくる理由なんてないはず。
これで・・・最後にしよう。
そう決意して画面に触れた。
『もしも「やっと出た・・」
『ど、どうしたの?』
「どうしたって、、いや、、その」
『用がないなら切るよ?』
「待って!」
『・・・・』
「今・・・Aん家の前まで来てる」
『!?』
「家だよね?」
『・・・・うん』
「話あるから・・・Aの家に、、いや、、それは良くないか、、、ごめん、、降りて来れない?」
彼らしい気遣いのある言葉に
胸がギュッと締め付けられる。
「A?」
『分かった・・・降りる』
「ん、、あ、急いでないから・・・」
『10分待ってて』
「うん、待ってる」
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作者名:しぃ | 作成日時:2022年2月6日 0時