【カレとカノジョ】 (ページ29)

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☆29 ページ29

私と優吾は、三年間同じクラスで一年半恋人だったけど
ジェシー君と優吾はその倍以上の時間を共にしてる。

比べちゃいけないだろうし
比べられる物じゃないって事も分かってるのに。

馬鹿だ。
私が知ってる優吾なんて、ほんの一部。
全てを知ったような顔してた自分が恥ずかしい。

たった三年。
たった一年半の関係。

どれだけその時間に執着してたんだろう。

「どした？」

『あぁ、ボーッとしちゃって』

「ごめんな」

『何が？』

「ジェシーだよ、ジェシー」

『ううん、全然！凄い楽しいよ』

「なら、良いんだけど、、うるさいし、、余計な事を言うし」

『ホント仲良いよね』

「付き合い長いからね」

『羨ましいよ』

「え？」

『あ、羨ましいっていうのは、、その、、それだけ信頼し合ってるんだろうなって、意味で』

「信頼かー・・・まあしてるかな」

モヤモヤしてしまう、自分が嫌で

『ごめん、、明日朝から予定あるんだよね』

「朝から？」

『そう、用意もしなくちゃいけないし、、そろそろ』

「なら、送って『大丈夫だよ。申し訳ないけどジェシー君戻って来たらお礼伝えてくれる？』

「わ、分かった」

『ごめんね、先言えばよかったのに、、今思い出しちゃって』

「俺は大丈夫だから。気を付けて帰って」

『うん、ありがとう』

自分の部屋に着いた瞬間、泣き崩れた。

どこかで、自分は特別なんじゃないか。

そんな風に思ってた。

再会して、またこうして連絡を取るようになった事も

私だから・・・だって

期待しないようにしてたのに

しっかり期待してんじゃん。

ほんと、馬鹿みたい。

こんな思い出に苦しめられるなんて。

こんなにあなたのことが好きだなんて。

同窓会なんて行かなきゃ良かった。