Diamond Girl 【10】 (ページ41)

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#みのじゅりエピページ41

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今日は一限から俺の大嫌いな数学。

屋上の鍵は閉まっていると言われ続けてるけど、実は鍵すらもかかっていないのを俺だけが知ってる。

樹｢んーっ…｣

だだっ広い空の下、寝転がって伸びをする。

屋上で1人で過ごすこの時間は割と好きだ。

いつもは人1人来ないのに、ドアが開く音がした。

｢ここで何してんの｣

樹｢……A！？なんで！？｣

｢樹くんが屋上の方に歩いていくの教室から見えて、私もサボっちゃった笑｣

｢今日一限英語だったからー｣と俺の隣にごろんと寝転がるA。

樹｢えっ、ちょ、いいの？サボって｣

｢樹くんに言われたくないよ〜笑大丈夫大丈夫、1回ぐらい｣

この学校で1番可愛いと言われているAが俺と一緒に授業をサボってる、今俺の隣で寝転がっている

この現実を受け入れられなくて何度も目を擦った。

｢ふふ、何してんの｣

樹｢夢なんじゃないかなと思って……｣

｢変な人ー…｣

Aがジャニーズに入って、グループ名は無いけれど俺らと一緒に活動するようになった今でもAの可愛さには本当に慣れない。

樹｢今日レッスン行く？｣

｢行くよ｣

樹｢じゃあ一緒に行こうよ、俺車で行くし｣

｢いいの？助かる〜｣

俺の隣で寝転がっていたAがムクっと起き上がって柵の方に歩いてく。

｢こんな低い柵じゃ越えれちゃうよね、皆｣

Aが触れようとしている柵は随分前に壊れていて触ると崩れてしまうものだった。

樹｢馬鹿っ…それ…！｣

手を引っ張ると勢いでAを押し倒す体勢になってしまった。

樹｢危ね……あれ壊れてるから近付くなよ｣

｢そう、だったんだ、ありがと、｣

俺の下に居たAがクスクス笑い出した。

樹｢何？｣

｢いや、樹くん凄いなーと思って｣

樹｢どこが｣

｢咄嗟だったのにちゃんと私の頭支えてくれてる｣

ふと目を下ろすと、きちんとAの後頭部の下に俺の手があるのが目に入った。

樹｢マジだ…笑｣

｢ありがとう、スーパーヒーロー｣

そう言って微笑んだAを見て、助けた側の俺がときめいちゃったよ、全く。

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