Diamond Girl 【10】 (ページ23)

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それから1週間程が経ち、退院の許可が出た。

病院までマネージャーが迎えに来てくれていたのだが、見た事ないぐらい暗い表情をしていて驚いた。

｢マネ、なんかあった？暗い顔して…｣

マネ｢……Aにとって凄く辛い事だけど、聞いて欲しい｣

｢……うん？どうしたの？｣

マネ｢今月末に控えた追加公演、Aだけ参加出来ない……｣

頭が真っ白になった。

｢なんでっ…もう退院したし、痛みもないのにっ…｣

マネ｢出させてあげたい気持ちは山々だよ…、けどまだ完全に治ってはないし激しい動きも、まだダメだって｣

｢そんなっ…｣

マネ｢ドクターストップだよ。
後、事務所からもAは休ませてって言われてる｣

確かにそうだ。
あともう少しで神経がダメになってた程の怪我だった。

まだ完治してないのに激しい動きをしたら今度こそ本当に右手が使えなくなってもおかしくない。

マネ｢今日中にファンの皆にはメールが行き渡る。
今もうどのチャンネル付けてもAのニュースばかりだからもっと心配かけてしまうかもしれないけど……｣

｢……分かった｣

悔しさ混じりで出した声は凄く小さく、弱々しかった。

その日は自宅じゃなく、実家に送ってもらった。

｢皆にはここに居ること黙ってて…｣

マネ｢なんで…心配してたぞ皆｣

｢自分勝手でごめん、暫くはここに居る｣

玄関の扉を開けるとお母さんが私の顔を見て優しく抱き締めてくれた。

母｢Aっ…！無事で良かった……｣

お母さんの腕に包まれ、自然と涙が溢れた。

｢ふっ……うぅ、｣

母｢好きなだけここに居なさい、Aの気持ちが落ち着くまで｣

お母さんはいつもそう、私の気持ちをいち早くくみ取って私が1番欲しい言葉をかけてくれる。

｢ありがとっ……｣

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