メイズ44【完結】 ページ45
ト「ダメだ…チャックっ…そんなっ!」
チャックはそのまま息を引き取ってしまった…
『うそ…っ…そんな…ッ』
ト「チャック…っ…!おい…おい起きろ…!くそぅ…せっかくここまで来たのに…ごめんなぁ…ッ…!ごめん、チャック…!なんでだよ…!どうしてっ…!!」
皆が涙を流した。
勿論、私だって大好きな仲間を失って悲しかった…
チャックのことは弟のように思ってたし大好きだった…
だけど…彼も忘れちゃいけない…
私はギャリーの方を向いた…
『ギャリー…っ…』
きっと…彼だって辛かったはず…
1人で怖かったはず…
そう思うと居てもたってもいられなかった…
『ごめん…ねっ…ギャリーっ……貴方も…辛かったよねっ…』
私はギャリーの手を握った。
まだ少し…温かった……
すると奥の扉が開き、人が入ってくるのが見えた。
ニュ「A…っ!」
ニュートの声が遠くで聞こえる…
?「行くぞっ!」
私は、誰か知らない人に、腕を捕まれ…
そのまま引っ張られ、連れていかれる。
ギャ「っ…ぁぁ…」
『ギャリー…っ…チャックっ…』
溢れる涙は…止まることを知らない……。
そのまま私は腕を引かれると
ヘリの中へと押し込まれた。
ニュートやミンホ、フライパン達は先に乗っていた。
ニュ「A…っ…」
『ニュー…トっ…』
ニュートは私の肩に腕を回し、優しく頭を撫で、
自分の肩に寄りかけてくれた。
そしてトーマスをヘリに乗せると離陸する音が聞こえた。
?「皆、大丈夫かー?心配ない。もう安心だ。」
顔を上げると…ヘリから迷路の全貌が見えた。
?「リラックスしろ。これで全てが変わる。」
言っている意味が…私にはわからなかった……
いや…
分かろうとも思わなかった…
そんなことよりも、ただただ…悲しかった…
大好きな仲間を一度に二人も失ってしまったこと…
泣き続けることしかできない…
私が泣いてる間
ニュートはずっと私の頭を撫でてくれていた。
『(これから…私達はどうなるのかな…)』
そんな不安を抱えながら…
気がつけば私はそのまま眠りに落ちていた…。
〜メイズ・ランナー 終了〜
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作者名:こたゆの | 作成日時:2019年1月31日 5時